社長、遺言書を書く前に社長名義の不動産が会社経営を危険にします?

上原輝夫

上原輝夫

テーマ:遺言書で社長人生の総仕上げ

「工場も事務所も会社で使っているのだから、当然会社の財産扱いだろう」そう思っている社長さんは少なくありません。ところが、いざ相続や事業承継の相談を受けると、工場や店舗、事務所の土地や建物が会社名義ではなく社長個人名義になっているケースが非常に多く見られます。

普段は何の問題もなく事業を続けられていても、社長に万一のことが起きた瞬間、その不動産が会社経営の大きなリスクになることがあります。
遺言書を書くことはもちろん大切です。しかし、その前に確認していただきたいのが「会社に必要な不動産の名義」です。

今回は、家族経営のコンサルタント行政書士の立場から、社長さんにぜひ知っていただきたいポイントを分かりやすくお伝えします。



空き家


意外と多い「社長個人名義」の工場や店舗

会社を設立した当時は資金に余裕がなく、社長個人で土地を購入したり、自宅の土地に工場や事務所を建てたりすることがあります。また、
・工場の土地は社長名義
・店舗の建物は社長名義
・本社事務所は社長名義
という状態のまま何十年も経営を続けているケースも珍しくありません。社長にとっては、自分の会社ですから特に気にならないかもしれません。しかし、法律上は、会社が使っていても所有者は社長個人です。

つまり、その不動産は会社の財産ではなく、社長個人の相続財産になります。ここを見落としていると、将来思わぬトラブルを招くことがあります。


相続が発生すると会社のものではなくなる?

社長が亡くなった場合、その不動産は相続人の間で分ける対象になります。会社が毎日使っている工場や店舗であっても、自動的に後継者や会社のものになるわけではありません。
例えば、
・妻
・長男(後継者)
・長女
が相続人だった場合、「工場の土地は誰が相続するのか」という話し合いが必要になります。
後継者である長男は、「会社経営に必要だから自分が引き継ぎたい」と考えます。

一方で、会社経営に関わらない家族は、「親の財産なのだから平等に相続したい」と考えることがあります。

どちらの考えも間違いではありません。だからこそ話し合いが難しくなり、相続が長期化することがあるのです。社長が生前に考えていた通りに進まないケースも少なくありません。


最も注意したい「共有名義」の落とし穴

相続で特に気を付けたいのが共有です。
話し合いの結果、結論の先送りし、取り敢えず....
妻が2分の1
長男が4分の1
長女が4分の1
というように不動産を共有で相続することがあります。一見すると公平で円満な解決に見えます。しかし、事業承継という視点では大きな問題になることがあります。

例えば会社の成長に合わせて、
・工場を建て替えたい
・店舗を移転したい
・不動産を担保に融資を受けたい
・土地を売却したい
と考えても、共有者の協力が必要になる場合があります。もし共有者同士の関係が悪化すれば、「私は反対だ」「使用料を払ってほしい」「現金化したいから売却してほしい」という話になる可能性もあります。

後継者が社長になっても、自分の判断だけで経営に必要な決断ができなくなることがあるのです。これは会社にとって大きな経営リスクになります。

遺言書

遺言書を書けば安心なのか?

「それなら遺言書を書いて後継者に不動産を相続させればいいのでは?」と考える社長さんも多いと思います。

もちろん、遺言書は非常に有効な対策の一つです。誰に不動産を引き継がせたいのかを明確にできるため、相続人同士のトラブルを減らす効果が期待できます。

しかし、遺言書だけですべての問題が解決するわけではありません。
例えば、
・不動産の価値が高すぎる
・他の相続人とのバランスが取れない
・後継者に大きな負担がかかる
といった問題が残ることがあります。そのため、本当に大切なのは「遺言書を書くこと」だけではなく、「不動産をどう承継させるか」を生前から考えておくことが大切です。


社長が元気なうちにやるべき生前整理

事業承継で成功している会社には共通点があります。それは、社長が元気なうちから不動産の整理を進めているということです。まずは次の点を確認してみてください。
・工場や店舗の名義は誰になっているか
・土地と建物の所有者は同じか
・後継者は決まっているか
・相続が起きたときに会社運営へ支障はないか
・家族は現状を理解しているか
これらを整理するだけでも、将来のリスクは大きく減ります。

相続が発生してから慌てて対策を考えるよりも、社長自身が意思表示できる今のほうが、はるかに多くの選択肢があります。

会長笑顔

まとめ

家族経営の会社では、工場や店舗、事務所が社長個人名義のままになっていることが珍しくありません。普段は問題がなくても、相続が発生すると、
・所有権を誰が引き継ぐかでもめる
・家族で共有になる
・後継者が自由に活用できなくなる
・会社経営に支障が出る
といった事態が起こる可能性があります。だからこそ、遺言書を書く前に確認していただきたいのです。「会社にとって欠かせない土地や建物は、誰の名義になっていますか?」
もしすぐに答えられないなら、一度登記や所有状況を確認してみてください。

事業承継は株式や預金だけの問題ではありません。会社を支える不動産を次の世代へどう引き継ぐかまで考えてこそ、本当の意味での事業承継対策になります。社長が築き上げた会社を守るためにも、生前整理を始めるていきましょう。


親子経営会社前





親子承継関連でお悩みの社長様へ
後継者教育、経営承継、自社株算定、遺言書作成はそれぞれ別の問題でありながら密接に関係しています。先ずは現状を整理することが成功の第一歩です。
家族経営に寄り添うコンサルタント行政書士として、御社の状況に合わせた承継準備をサポートしています。初回相談は無料です、お気軽にお問合せください。
事務所ロゴ
こちらのフォームからもお問合せ可能です☞ https://soudan-aite.net/#formarea
事務所案内☞ https://soudan-aite.net/








財産分与
詳しくはコチラから☞https://soudan-aite.net/will-succession/



・同族.家族で経営する会社の相談相手コラム

遺言書で社長人生の総仕上げ
https://mbp-japan.com/okinawa/soudan-aite/column/?jid=5018415

同族.家族経営の心理的.感情的な悩み後悔
https://mbp-japan.com/okinawa/soudan-aite/column/?jid=5016498

同族.家族経営の父子対立
https://mbp-japan.com/okinawa/soudan-aite/column/?jid=5016504

先代社長から後継社長への「不満」を改善する方法
https://mbp-japan.com/okinawa/soudan-aite/column/?jid=5016588

同族.家族経営の二代目社長のお助けコラム
https://mbp-japan.com/okinawa/soudan-aite/column/?jid=5016449

社長相談.中小企業借入サポート1分コラム
https://mbp-japan.com/okinawa/soudan-aite/column/?jid=5013035





同続.家族経営の先代社長.二代目社長や後継予定者を含む
「経営者」とその「ご家族」の皆さまへお知らせします
社長と家族のミカタになります
ビジネスやプライベートで気掛かりな事はありませんか?
誰にも話さず抱え込むと精神的にも肉体的にも疲弊します

「話すことで楽になった」との声を数多くいただいております
ストレス解消に! 不安解消に! 現状の善し悪しの判断に!
ZOOM(全国対応)と出張訪問で対応中 お気軽にお問合せ下さい
詳しくはコチラから☞ https://soudan-aite.net/anshin-suppor





何から手をつければいいか?
どういった順番で取組めばいいか?
応援してほしい・一緒に考えてほしい等
先ずは、お気軽にお話をお聞かせください
下記のブログとサイトからお問合わせが可能です ご参照ください
ブログ写真紹介

跡継ぎ(後継.二代目)悩み応援サポート那覇ブログ

☞https://telblob.ti-da.net/


跡継ぎ(後継・二代目)悩み応援サポート那覇

☞https://soudan-aite.net/

融資サポート那覇

☞https://soudan-aite.net/bank/

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

上原輝夫
専門家

上原輝夫(経営・生き方・終活カウンセラー/行政書士)

行政書士ヒューマンサポートオフィス

資格と前職での経験、これまでの実績を最大限に活かし、「会社と家族の相談相手」として、経営・メンタルケア・終活を応援、サポートします。お客さまにとって何でも話せる気軽で身近な相談相手を目指しています。

上原輝夫プロは琉球放送が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

人と経営を大切にするプロ

  1. マイベストプロ TOP
  2. マイベストプロ沖縄
  3. 沖縄のビジネス
  4. 沖縄の経営コンサルティング
  5. 上原輝夫
  6. コラム一覧
  7. 社長、遺言書を書く前に社長名義の不動産が会社経営を危険にします?

上原輝夫プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼