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子どものからだの危機 ①

福本智恵子

福本智恵子

テーマ:小学生






先週、倉敷市で中学校の体育の先生の研修会で講師をさせていただきました。
たまたまのご縁で研修のお話をいただき、中学生だけではなく、
子ども全般に起こっている「からだの危機」についてお伝えしました。

私は、平成14年度から岡山市立の中学校で特別非常勤講師として、
体育の授業を持っています。
当初は、ゆとり教育が導入されたことで、選択授業・総合学習として、
中学校から「エアロビクスを教えてほしい」という依頼をいただきました。

成人向けの指導の経験から、中学生は大人よりももっと元気が良くて、
体力もあるものだと想像して授業に臨みました。
しかし、そこにあった現実は、私の想像を打ち砕かれるものでした。

まず、生徒にアンケートを書いてもらいました。
① なぜ、この授業を選択したのか、どんなことをしたいか。
② 今までにケガや骨折があるか、また、現在治療中のものがあるか。
③ 朝ごはんは食べているか、どんな献立か。

成人向けの指導を行う際は、もっと詳細な問診を行いました。
既往歴や家族歴、運動習慣、食習慣、目的・目標など、
運動の処方をするために必要な情報を細かくお聴きします。
運動はメリットもあればデメリットもあります。
特に生活習慣病のリスクが高い方は心臓や脳の血管が脆くなっていることも考えられます。
腰痛や膝痛などの関節・筋肉への負担も配慮が必要です。
健康になるための運動で、ケガや事故はあってはならないのですから。

しかし、中学生のからだはすでに大人以上にケガ・骨折が多かったのです。
捻挫や骨にヒビが入るなど、日常動作でのケガや、部活動のスポーツ動作による骨折が
目立ちました。
当時、バレーボール部には腰を痛めている生徒が非常に多く、毎年必ず1~2人は
「腰椎分離症」「腰椎すべり症」と診断されていました。
運動は練習によってパフォーマンスが向上するものですが、
生徒達にとってはケガの元になっていました。

そして、現在は、というよりも、何年も前からですが、体育の授業でのケガが
非常に多くなっています。
身近に聞いた例では、跳び箱の着地でよろけて、手を床に着いて前腕の骨折。
この生徒は運動も得意で、スポーツ少年団のソフトボールではピッチャーでした。
とてもコントロールがよく、バッティングも上手く、身のこなしも器用でした。
同じくソフトボールでキャッチャーをしていた生徒が、倒立で肩を痛めた例もありました。

研修会でも、体育の先生方に生徒のケガについておたずねすると、続々と出てきました。
・跳び箱に手を着いて前腕の骨折
・ボールで突き指をして指の骨折
・昔は大したことないケガが骨折になる
・よく捻挫をする

また、ケガだけではなく、落ち着きがない、集中力がない、理解力が乏しい、
疲れやすい、だらっとしているなど、
とても中学生とは思えないような状況が
毎日のこととして学校現場では起こっています。


■ いま、子どものからだに何が起こっているのか
■ 何をしたらいいのか


研修会では原因についてのお話と、解決のための理論、その実践法をお伝えしました。
重要ポイントは、コラムで少しずつ書いています【重力】と【姿勢】なのです。

子どもの教育・保育に関わっていらっしゃる大人や保護者の方々には、
「なぜ?」「どうしたらいい?」とお悩みの方が多いのではないでしょうか。

この「子どものからだの危機」を少しでも早くなんとかしませんか。
理由が分かれば、みなさん納得していただけます。
「姿勢と学力・脳の働き」セミナーをご活用ください。

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福本智恵子
専門家

福本智恵子

Cosmos(コスモス)

「良い姿勢」とは「まっすぐ立つ」こと。それはヒトが生まれたときに遡る。約1年間をかけた発育発達過程を、赤ちゃんから大人まですべての人が学習・実践でき、「良い姿勢」と「効率の良い動き」が作れます

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