出口が見えない認知症のトンネル入った日
「遠距離認知症介護者の日記」のテーマの記事は、お袋が認知症になった初期の頃を記録として残すためにアップしています。
ここから2014年2月27日の話
昨日の夜、電話した時には「お金がない・・どうしたらええ?」と弱気なお袋だったが、 今朝、電話すると、のっけから「私の年金通帳を盗んで全部使って私に死ねと言うことか!」と強い口調で言われた。
別人格のお袋に変容していた・・・
認知症の人は、物がなくなると「盗まれた」などという言動が頻繁に出るようになると聴いてはいたが、これは結構、辛い・・・
このように自分のことしか考えられなくなっている私自身に嫌悪感を感じる。お袋からすれば信頼していた息子に裏切られたのだから無理はない。
それを否定すれば、お袋を否定することになる。肯定すれば、私が盗んだことが事実としてお袋の中に残ると思うとどうしたらいいか分からなくなる。
取り敢えず、電話では話にならないから、帰って話をすることにしたが、今の気持ちのままで帰りたくないけど、いくら心の準備をしていても豹変したお袋の言葉は恐い。電話をかけるのが億劫なっていく。
お袋を受け入れられない
「どんなかたちでもいいから、お袋に入院してほしい・・」
「私の観えないところに行ってほしい・・」
こんなことを囁く鬼が私の中にいる。「このまま逃げてしまえ!」と鬼は、度々私を誘惑する。
神は乗り越えろと試練を与えてくれるのはいいが、「私はそれほど強くない!」こんなことを考え出すと すぅ~っと気力が失われていく。
気を持ち直してセルフコーチングをしてみた。
現状の自分を素直に受け入れようとするが、何も感じない、湧き出てくるものはないが、私自身を少しだけ応援することはできた。
もう少し踏ん張ってみるか・・
【小さな実践】
本文のようなココロの状態が鬱になる手前の段階。私が救われていたのは遠距離介護だったことにつきる