親子のタテからヨコの関係性
前回のPart2は「イライラや怒り」の
後ろに隠れている正体を
具体的に掘り起こしてみました。
今回は「イライラや怒り」の
正体を知った上で行なう、
Part3 実践篇です。
あなたは「YOUメッセージ」と
「Iメッセージ」というのをご存知でしょうか?
「YOUメッセージ」とは、
「あなたは○○だ」というように、
相手を主語にして、こちらが観察したことや
感じたことを伝えるメッセージです。
「YOUメッセージ」は、
発っする側の主観で伝えるので、
相手は評価されているように感じたり、
或いは相手の思いと違う場合は、
受け入れ難く、場合によっては
全否定する場合があります。
一方、「Iメッセージ」は、
発っする側が「私」主語で発せられるメッセージで、
発っする側の評価がない素直な気持ちなので
相手にとって受け取りやすい伝え方です。
実はもう1つ
「WEメッセージ」というのがあります。
「WEメッセージ」はメッセージの主語が
「第三者」になるメッセージです。
このメッセージは、
その場にいない第三者の気持ちや評価なので、
相手にとっては客観的で説得力のある
メッセージとして伝わります。
では、それぞれのメッセージを
次の事例に当てはめてみましょう。
「子供が連絡もせずに夜遅く帰宅した」
これを「YOUメッセージ」で言うと、
「あなた、連絡もしないでこんな遅い時間まで
どこをほっつき歩いてたの!」
このような言い方をされると、
「あなたが悪い」と断定し、まるで非難している
ニュアンスで子供に伝わります。
このように言われると
子供は、言い訳をするか
売り言葉に買い言葉で
「うるさいなぁ、ほっておいてよ!」
と逆ギレされるのがおちです。
イライラや怒りの感情が入った
「YOUメッセージ」は
「あなたはこうあるべき、こうすべき」
と断定した親の支配的な感情が入るので、
子供は反発します。
では「Iメッセージ」で言うとどうでしょう。
「携帯を持っているのに連絡がないし、
私は何かあったのかと心配で
探しに行こうかと思ってたのよ」
このように「Iメッセージ」は
親が心から素直な気持ちで伝えているので、
子供の方も素直に聞く耳を持つでしょう。
最後は「WEメッセージ」です。
「遅くなるんだったら連絡してほしかったな、
お父さんがすごい心配してたよ」
とこのようになります。
ただ、このメッセージは、
会社組織などで
「君のことを社長は期待しているぞ」
と上司に言われると、かなり説得力があり
モチベーションがあがります。
「WEメッセージ」を家庭で使う場合は、
それぞれの家庭事情があるので、
よく考えて使わないと逆効果に
なる場合があります。
どちらにしても、
こちらの意見を聞き入れるかどうかは
子供が判断することなので、
親の主張が通るとは限りません。
しかし「Iメッセージ」を
いつも使うようにトレーニングしていると、
自分のイライラや怒りの感情を
コントロールできるようになるし、
「Iメッセージ」は子供にも影響するので、
お互いの気持ちを素直に言える
家庭環境になります。
イライラや怒りを
コントロールする特効薬はありませんが、
「子供への怒りコントロール」その1~3を
繰り返し、落とし込んで実践していると、
必ずコントロールできるようになります。
実践あるのみです。
頑張って下さいね(^o^)
【小さな実践】
「イライラや怒り」の
一次感情を理解することから始めて、
「Iメッセージ」で伝える習慣にする