認知症の妄想劇場に脇役として入り込む
母親が息子にヤキモチを
焼くことがあるんですね。
お袋が認知症になった年に
パートナーを実家に招待した日
お袋は認知症になる前に
一度、パートナーと会っています。
認知症になってから初めてなので
どのような反応をするのか
楽しみにしていました。
対面した際、お袋に
彼女を覚えているかと聞くと、
普通に名前も覚えていたので驚きました。
別れ際も、
「息子をよろしくお願いします」
と普通に対応していたので
安心して倉敷の実家を後にしました。
ところが、
その日の夕方、京都の自宅に
お袋から電話があり、
「あんたたちが帰ってくるのを
待ってたのにどうしたん?」と
いきなり言われたので驚きました。
どうやら、お袋は私たちが夕方、
外出先から戻ってくるものと
勝手に思い込んでいたようです。
簡単に説明して
電話を切ったのですが、
その日、またヘルパーさんから
こんな電話がありました。
「息子がどこの誰か分からない
彼女を連れて来て紹介もせずに帰ったので、
誰を連れて来たのか聴いてほしい」
と言われて困っています。
という内容でした。
その時に何となく、
母親が息子を嫁にとられたような
気持ちなのかなと思いました。
恐らくお袋にしてみれば、
パートナーに息子を奪われる
感情が湧き、認めたくない気持ちと
少し残っている理性が葛藤して
回りくどい言い方になったのだろう。
でも、私を息子として
覚えてくれているだけでも
嬉しいことです。
特養に入った今、
近い将来、こんな出来事も
懐かしく思える日がくるでしょうね。
【小さな実践】
ネガティブな感情を抑えているとしたら
いつどのようなカタチで吐き出しているか
書き出して見える化してみる