「学生靴=ローファー」の不思議

小黒健二

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テーマ:足と靴

新年度が始まりました。
中学、高校に通い始めた学生さん達の中には、初めて革靴というジャンルの靴を履き始めたという方も大勢いらっしゃるのではないでしょうか?

思い起こせば、私自身も公立の中学に入ってから、学生靴として革靴を履き始めたものでした。
ただ、今のようにローファーというスタイルではなく、革の紐靴でしたし、人工皮革というものがなかったので、本革で作られていました。

あの当時は腕時計と万年筆と革の通学カバンが学生の必須のアイテムでもありました。
パイロットやセーラーの万年筆を胸ポケットに入れ、セイコーの腕時計をすると、一歩大人の仲間入りをしたような気分になったものです。
あの当時、ビートルズやスパイダースやテンプターズなどのグループサウンズの音楽を聞こうものなら「不良」のレッテルが貼られたものでした。

私が高校生になったころ、アメリカントラッドとアイビーいうファッションが日本で大流行して、ローファーという靴に出会いました。
それから10年以上の間、私はローファーを履き続けたのです。
そして気が付くと、外反母趾になっていました。

当相談室には外反母趾で悩む学生さんの母親からのご相談やお問い合わせが数多く寄せられます。
そのほとんどが、「足に良いローファーはありませんか?」というものです。


残念ながら、足に良いローファーはありません。
足に良いヒールパンプスが存在しないのと同じなのです。
でも、こう答えると多くの方をがっかりさせてしまいます。
なぜなら、学生靴=ローファーだからです。
OL=スーツにパンプスと同じなのです。

けれども、学生靴=ローファーである限り、中高生になってから外反母趾になったというご相談やお問い合わせは無くならないのだと思います。
とても複雑な思いが残る「学生靴=ローファー」の不思議です。

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小黒健二(シューフィッター)

有限会社ロビンフット

足のトラブルの原因は様々ですが、病気や事故が原因でなければ、多くの場合が生活習慣による足の筋力の低下によるものです。「足のカウンセリング」は、生活習慣の見直しと運動による自己管理もアドバイスします。

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