膝の痛みを助長する靴と外反母趾や扁平足を助長する靴
イタリアのビブラム社がベアフット(裸足)シューズなるものを売り出しています。(写真上)
そう言えば、米国のナイキ社が日本の地下足袋のようなシューズを通称ニンジャブーツとして売り出していました。(写真下)
日本の地下足袋にヒントを得て作られたこれらのシューズが海外でちょっとしたブームになっているそうです。
その理由は、現代人が足のアーチクッションを失いつつあり、それを補うためにクッションの良い靴を履き続けた結果、足の筋力やバランス感覚、運動神経の低下に繋がっているというデータから、ベアフットランニングというトレーニングが考案され、その時に使用するランニングシューズとしてベアフットシューズが商品化されたのだそうです。
ヨーロッパでは、安易に子供に柔らかいスニーカーを履かせないように注意している理由が、クッションの良い靴を履かせると子供の足の発育に悪影響を及ぼすというデータによるものでした。
足は地面からの適度な刺激を感知して筋力やバランス感覚を働かせているので、その刺激をクッションによって奪うのは返って健全な足の機能の発育を妨げる結果になると言うのです。
人間は体の機能が衰えると、それを補う道具によって置き換えてきました。
しかしそれが過剰になりすぎると、人間の基本的な機能さえ侵害し始めます。
だからと言って、それをまた道具によって補い続ければ、人間は何時の日か機械化された体になってしまうのではないでしょうか?
そんな問題提議をトレーニングやトレーニングシューズとして具現化する欧米人の行動力には頭が下がる思いがします。
でも、そのヒントは日本の地下足袋にあったのです。
五本指ソックスも日本にしか無い靴下ですが、まさか五本指の地下足袋が商品化されるとは・・・。
しかもそれがブームになっているというのですから驚きです。
「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/