コラム
お孫さんの脚
2011年10月16日 公開 / 2014年7月17日更新
義理のお母様に連れられて「足のカウンセリング」を受けにご来店された御婦人。
お母様はすでに健康靴をお作りになって履いていらっしゃいます。
「家の嫁にも健康でいて欲しいから、あたしが靴をプレゼントすることにしたのよ。」とお母様。
お嫁さんの方は立ち仕事をしていて、足裏の角質や腰痛を抱えているとのことでした。
足のカウンセリングの結果、足の横アーチの低下と強い骨盤の歪みがあることが分かりました。
そして、義理のお母様が履いていらっしゃる健康靴と同じものをご希望されたので、同じ靴で調整加工することになりました。
骨盤が右に傾き、逆に肩は左に下がっている姿勢のお嫁さんは、立ち仕事の時に安全靴を着用されているとのことでした。
従って、安全靴のつま先を保護するプロテクターが足指の動きを束縛して、足の指先で踏ん張る力が低下してしまったようなのです。
しだいに足の横アーチを維持するドーム形状が潰れて、足裏の指の付け根が靴底に押し付けられて角質が出来てしまったという訳です。
さあ、お嫁さんの健康靴が出来上がりました。
「あんた、どうなの? 楽に歩けるかい?」と義理のお母様。
「全然違うわ。足が痛くなくなったわ。」とお嫁さん。
「実はね、この嫁さんの娘、つまり孫娘の足が心配なのよ・・・。それでお母さんが作った靴を孫に見せて、いずれ孫も連れてこようと思ってるのよ。」と義理のお母様。
「ああ、そんな計画を立てているんですか・・・。」と驚く私。
お嫁さんや高校生の孫娘さんの足まで心配してくれる優しいおばあちゃん。これは頭が下がります。
「でも、高校生だとみんなと同じ格好をしたがりますから、学生靴のローファーを履き替えさせるのはなかなか難しいと思いますよ・・・。」と私。
「いいのよ、無理やりにでも連れてきちゃうから・・・。」とお婆様。
「う~ん。無理やりは駄目ですよ。本人が関心を持たないと結果を出せませんよ・・・。」と私。
「でも、凄い偏平足でO脚なのよ。放っておけないわよ・・。」とお婆様。
「じゃあ、美容の方からも説得してみて下さい。今の女子高校生には、XO脚が多いですし、それは偏平足や外反母趾とも関連しています。XO脚が強くなると膝も痛めるし、格好の悪い脚になって姿勢も崩れます。美容にも健康にも悪いことなんです。」と私。
「そうねえ。じゃ、そう言って説得してみようかしら・・・。」とお婆様。
以前はO脚が多かった日本人の脚。けれども、生活習慣の変化と共に、今ではXO脚が増えています。
「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/
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