足と靴の川柳
「子供が偏平足だと言われたので偏平足用のインソールを探しているんですが・・・?」というご用件でご来店された御婦人。
「当相談室では初めに足のカウンセリングをして、その結果に基づき、オーダーインソールや健康靴の調整加工をして提供しています。ですから、既成のインソールは扱っていません。」とお答えすると、
「子供なので改めて足を診てもらう時間もないし、普通の靴屋さんには売っていないので、お宅は専門店だから置いていると思って来てみたんですけど・・・。」と御婦人。
「どこで偏平足だと言われたのですか?」とお尋ねすると、
「部活で怪我をした時からお世話になっている整骨院で言われました。」と御婦人。
「そうでしたか・・・。でも、既製品は誰でも手軽に使用することを前提としたものですから、個別の症状に対応するものではありませんよ。」と説明する私。
「怪我をする原因が足の筋力が弱いせいだと言われてしまったんですよ・・・。」と御婦人。
続けて「でも、どうしてインソールを売っているところがこんなにないんでしょうか?」と質問されてしまいました。
「まあ、メガネで例えれば、既成のインソールはちょっとした間に合わせで使う手軽な老眼鏡みたいなものですから、そうと分かって使えば便利なのかもしれませんが、恒常的に使うには限界がありますからね。普通は個別に検眼して誂えるわけですし、足をサポートするインソールも同じで個々の症状によって誂える必要があるんですよ・・・。」と答える私。
「そうですか・・・。」とがっかりしたような様子の御婦人。
「でも、どうしても既成のインソールをお求めになりたいのなら、東急ハンズやスポーツ用品の専門店で扱っている所もありますから、そちらに問い合わせてはいかがですか?」と私。
「分かりました。どうもありがとうございました・・・。」と御婦人。
ご本人不在で、しかも偏平足という漠然としたことしか分からない状況で、あまり突っ込んだアドバイスも出来ず、消化不良のような受け答えになってしまいました。
推測するに、浮き指であるとか、踵骨外反による偏平足であるとかの状況が考えられますが、そうであれば、ますますご本人の足をカウンセリングする必要に迫られてしまいます。
部活で忙しい状況とは言っても、怪我をしたのでは基も子もありません・・・。
そこはしっかりと時間を取って臨まなければいけない事だと思うのですが・・・。
「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/