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小黒健二

足の健康を守る“足と靴のアドバイザー”

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コラム

シューズボックス(下駄箱)には、靴がいっぱい!

2011年5月17日 公開 / 2014年7月17日更新

テーマ:よもやま話

コラムカテゴリ:くらし

当相談室で靴をお作りになった方からよく言われることの一つに、「うちのシューズボックス(下駄箱)の中には靴がワンサカとあるんだけど、捨てなきゃダメかしらね?・・・」ということがあります。

百貨店やバーゲンセールなどで購入された「お気に入りの靴」の数々。中には「バーゲンで気に入った靴を見つけて買うことがストレス解消法なのよ!」と言われる方もおられます。
確かに、素敵なデザインや可愛い柄やお洒落な色の靴を見つけた時は、ウキウキの気分になるのでしょうね・・・。ましてやそれが、お買い得価格ならなおさらです・・・。
こうして毎シーズンごとに靴が増えていくのです・・・。お気に入りの靴が増えることに喜びや充足感を得たり、心の満足を感じる方もいらっしゃるようです・・・。
けれども、「まだ2、3回しか履いてない靴がいっぱいあるんだけど、履いているうちに足が痛くなっちゃうと、自然と履かなくなっちゃうのよねえ・・・」なんて話もよく耳にします。

世の中では、3ヶ月とか半年ごとに新製品発表やリニューアルが繰り返され、そのたびに、華やかなデザインや先進の機能、手にする喜びに対する欲求が煽られます。
確かに新しい物で気分を変え、高揚感を味わうのは楽しいことです。
しかし、あまりにも際限の無い「物」への欲求は、大量の「消費のための消費」を繰り返すことになりかねないと思うのです。
「いやいや、活発に消費するからこそ、経済が活性化され、お金が回っていくのです」と言う人もいますが、本当にそれだけで世の中が発展し、豊かになり、幸せな社会が創造できるのでしょうか?

物があふれる中、新しい物を買うために、使い切れない物を捨て、また新しい物を買う。そのサイクル(規模)に合わせた経済の仕組みが出来上がり、今度はその仕組みを効率よく維持するために、「消費のための消費」を成長と捉え、購買欲を煽り続ける社会を「活力のある社会」と呼ぶのだとしたら・・・。
何だか虚しくなりませんか?「もったいない」の心とは相容れない矛盾した気持ちに襲われます。

「うちのシューズボックス(下駄箱)の中には靴がワンサカとあるんだけど、捨てなきゃダメかしらね?・・・」という問いかけが意味するのは、まさに「消費のための消費」の結末なのではないでしょうか?・・・。
「おたくの靴を履き出したら、他の靴が履けなくなっちゃったのよ」と言って下さるのは、とっても嬉しく、ありがたいことなのですが・・・。

 「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/

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