オーダーインソール製作にあたっての注意点

小黒健二

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テーマ:足と靴

オーダーインソールはスポーツ(軽登山やエクササイズ等)をする方、特殊なワークシューズを履かなければならないお仕事の方などのために製作する足をサポートする目的のインソール(靴の中に入れる中敷)です。
近年、インソールだけを製作するという業者やスポーツシューズ店などが多くなってきた影響で、持ち込みの靴や手持ちの靴にインソールだけ作って欲しいという依頼を受けることがあります。
その場合、注意すべきこととして、「どんな靴にもオーダーインソールが使えるわけではない」という点が周知されていないのが気になります。

足とインソールを支えるのは靴です。
ですから、靴が足に合っていなかったり、足とインソールをしっかりと支え、尚且つインソールを入れる容積が確保することが出来ない靴であれば、インソールを使う目的が充分に達成できないばかりか、返って足の負担につながる場合さえあるのです。
従って当店では、当たり前の事なのですが、必ずインソールを使用する靴のチェックをさせていただいてから製作するようにしています。

確かに「インソールさえ作れば、どんな靴にも使えますよ」と言われると、「あの靴も、この靴も履き良くなるのであれば・・・」と得をしたような気分になります。
けれども、当店でオーダーインソールを作った方でさえも、新しい靴に買い換えたり、チェックしていない他の靴に入れ替えて使用しているうちに、足の調子が悪くなってしまったというケースがあるのです。
原因を調べると、つま先のシャープなデザインの靴だったり、幅の細い靴だったり、元々の中敷が外せない靴に無理やり?入れて使っていたり、靴紐やマジックベルトの無いスリップオンの靴に調整なしで使用していたりと様々でした。
「この靴で使用するのは無理がありますよ」と指摘すると、皆さん一様にガッカリした顔をされて「気に入った靴だったのに・・・履けないなんてもったいない」と言われます。
そこで私も「気に入った靴が履けないことのもったいないより、足の健康を失うことの方がもったいないですよ」と言うしかありません。

市販されている既成品の靴の容積や中底の形状は様々です。従ってオーダーインソールの形状と靴の容積や中底の形状が合わなければ、足に合わない靴を履いているのと同じ結果をもたらす場合があるのです。
この点が認識されていないと、靴を替えてから足の調子が良くないのはオーダーインソールが合わなくなったからだと思い違いをして、新しいオーダーインソールを作りに来る方さえいらっしゃるのです。

オーダーインソールの詳細はコチラ
http://www.robinfoot.co.jp/insolehoseigutu.htm

 「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/

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小黒健二
専門家

小黒健二(シューフィッター)

有限会社ロビンフット

足のトラブルの原因は様々ですが、病気や事故が原因でなければ、多くの場合が生活習慣による足の筋力の低下によるものです。「足のカウンセリング」は、生活習慣の見直しと運動による自己管理もアドバイスします。

小黒健二プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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