何が起きているのか分からないという不安

小黒健二

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テーマ:よもやま話

足のトラブルでお悩みの方がよく口にされることで、とても気になることがあります。
それは、ご自分の足の痛みや膝の痛み、腰痛等の原因がよく分かっていないことへの不安と対処への不信感です。

整形外科や整体や整骨院に通い続けても、痛みや不調の原因に対する説明や処置に、充分な納得が得られないままのようです。
例えば、原因を尋ねても「歳のせいでしょう」とか「まあ、また痛くなったら来て下さい」と言われたり、場合によっては「原因はわかりません」と言われたりすることで、それ以上聴く事が躊躇われてしまうと訴える方が多いのです。
そして長年、同じような処置が繰り返されることに、不安や不信感を募らせてしまうようです。

ここでポイントとなるのは、繰り返し同じような処置を受けても一時的に楽になるだけで、一向に症状が改善しない、あるいは悪化していると感じるている方の場合です。
もっとも、症状が改善していれば、誰も不安や不信感は抱きませんし、悩むこともないのですが・・・。
もちろん、担当の先生方や専門家からきちんと納得のいく症状や原因に対する説明を受け、ご自分で出来る範囲のことから積極的にトラブルに対処しておられる方もいますが、残念なことに、まだまだ少数派なのです。

何が起きているのか分からない、現状がどういう状態なのかがはっきりしない、先が見えない、対処の効果が実感できない等のことから起きる不安や不信感。
けれども、それを解消するだけの情報や知識や専門家に出会う機会がないまま、いたずらに時間だけが過ぎてしまうという現実・・・。
何か思い当たる事はないでしょうか?。
そうです。福島第一原子力発電所の事故とそれに対する現状分析や対応、情報開示のあり方、今後の見通しや方針の立て方に対して感じる不安と不信に似ていませんか?。

病気や事故と違い、生活習慣(運動不足など)や体の変化(多くはホルモンバランスの変化)によって起きる痛みや不調の原因を、はっきりと特定するのは確かに難しいでしょう。
けれども、足や膝のトラブルの場合、運動不足や靴の選択及び扱い方、歩き方などの生活習慣に切り込んでいくだけでも、相当の改善が期待できるはずです。

足の痛みや膝の痛み、腰痛などの原因を「歳のせい」として片付けるのではなく、生活習慣病として捉え、生活習慣を改善するための処置や啓蒙、症状や原因に対する丁寧な説明が、充分に行われていないのではないでしょうか?

 「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/

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小黒健二(シューフィッター)

有限会社ロビンフット

足のトラブルの原因は様々ですが、病気や事故が原因でなければ、多くの場合が生活習慣による足の筋力の低下によるものです。「足のカウンセリング」は、生活習慣の見直しと運動による自己管理もアドバイスします。

小黒健二プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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