足の痛みと履きたいデザインの狭間に揺れる女性の気持ち・・・
下の写真は踵骨の外反による扁平足(外反扁平足)の方の裸足と靴を履いた時の足の後ろ姿です。
踵がハの字のように変形して足首が内側に倒れ、足首が「くと逆くの字」に歪んでいます。
歩いていると外くるぶしが痛くなるそうです。その原因は、緋骨の末端である外くるぶしが足首の歪みによって踵骨に押し付けられてしまうからです。
この方が履いていた靴は、有名な大手通信販売のカタログ雑誌で選んで購入した、つま先の広いドイツ製のコンフォートシューズでした。
足首の変形のために靴の履き口が内側にたわんでいます。また、踵の中心が靴の外側に移動してしまうため、靴のカカト周りと靴底の外側に大きなプレッシャーが掛かっています。
このドイツ製の靴は踵周りが幅広で浅く作られているため、この方の足の踵の幅よりも余裕があり過ぎ、カカトが浅いために足首の安定性が確保できません。
結果として、変形した足首を支えることができないので、外くるぶしの痛みは解消しませんでした。
ご本人としては、「足に良い靴を履いているのに効果が表れないのはナゼ?」との疑問が大きくなってしまいました。
足に良い靴を選んで購入したという満足感と、履いても足の痛みが解消しないというギャップにずっと悩み続けていたというわけです。
有名な大手通信販売のカタログ雑誌で紹介され、有名人も推薦しているドイツ製の靴だから足に良いはず。という靴に対するイメージと、ご自身の足の痛みの原因が何であるかは、まったく別問題です。
大手の広告には、「効果には個人差があります。」とか、「あくまでも個人の意見です。」とか、小さな文字で表示されていることがありますが、この例もまさに「個人差」の問題です。
ご自分の足の状態が、健康的な足の範疇を超えているという事実を知らないままに、痛みの原因がよく分からないままに、評価の高い既製品をカタログ雑誌で選んで購入した。という経緯だけが残ってしまいました。
この方には、カカト周りが深く、靴底も足首周りも堅牢に作られたオリジナル健康靴に、土踏まずとカカトの支えを補強するサポートを調整加工して履いていただくことにしました。
元々、歩くのが大好きな方でしたので、この健康靴で痛み無く快適に歩いていただけるようにと願っています。
「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/