外反母趾の問題点

小黒健二

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テーマ:足と靴

足の障害として一般的に良く知られているのは外反母趾です。
外反母趾とは、足の親指が2番目の指の方へ曲がり、親指の付け根部分が曲がり角になり、出っ張ってしまう現象です。
左右の足の真ん中を基準として見ると、足の親指が外側に反るので「外反母趾」と言うわけです。

逆に、足の第五指(小指)が内側に反って、爪が半欠けになっていたり、小指にマメができている方も多いのですが、この現象は「内反小指」と言います。
ただ、内反小指は外反母趾ほど目立たないし、痛みも強くないので、あまり問題視されていません。
また、外反母趾は現象として知られている割には、原因や足の機能、足の骨格の歪みに対する影響などの問題点が、ほとんど周知されていません。
外反母趾になったら、ヒールの低い、幅広の柔らかい靴を履けば良いんだというような理解のされ方が一般的なようです。

結論から申し上げるなら、外反母趾とは、立ったり歩いたり、走ったりする運動をサポートする足の指の中で、最も多くの働きをする足の親指の機能が低下する障害なのです。
足の親指の機能が低下することから、立位や歩行動作が不安定になり、足首や膝の安定性(骨格の歪み)にまで影響するような重大な障害なのです。
外反母趾になった方の多くが、足裏の痛みや足首の痛み、膝の痛みや腰痛等を訴えておられますが、ほとんどのケースが、外反母趾が原因と考えられます。

さらに、最近では、子供たちの足にも「外反母趾」が多くなっているという調査結果があります。
外反母趾は、中高年の女性の約半分が抱えていると言われる、まさに国民病と言うべき病気なのです。

 「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/

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