外壁塗装、リフォーム工事現場への直接のクレームの対処マナー
工事に取り掛かる前の近隣あいさつの基本とは?
工事の規模に関わらず、近隣へのあいさつを怠ってはいけません。
どんなに短期間のリフォーム工事であっても、ご近所のみなさんにご迷惑をかけることには変わらないからです。工事現場の近隣の方々に対して着工前のあいさつが有るのと無いのでは、ご近所のみなさんからの見られる目が全く違います。そして何より、近隣の方の工事に対する不安を少しでも解消し、ご理解を頂くためにもあいさつは、大切といえるでしょう。
近隣あいさつの基本は、業者と依頼主の方が一緒にあいさつをする場合と、別にあいさつする場合があります。別々にあいさつに伺う場合は、まず依頼主の方が先にあいさつをする方が体裁は良いので、あらかじめ打ち合わせしていた方が良いでしょう。
一般的なあいさつの例
あいさつに行く時間帯は、平日はできるだけ避けて、土日などの休日の午前中10時~11時が理想的です。では、どのように行うのが良いか一連の流れを近隣の方とのやり取りを想定してご紹介します。
まずは、インターホンを鳴らします。
――ピンポーン
「おはようございます。私、○○会社の○○と申します。このたび、この近くの○○工事をすることとなりました。ご迷惑をおかけしますので、そのお知らせとご挨拶に伺いました。」
ご近所さん「はい、今行きますね」
★このとき、インターホン越しで終わらずに、必ず出てきてもらいましょう。
「お忙しいところ申し訳ありません。わたしく、○○会社の○○を担当しております○○と申します。このたび、○○さまの○○で工事を行うこととなり、近隣の皆様にご不便やご迷惑をおかけしますので、お知らせとご挨拶に伺いました。」
★名刺などがありましたら渡しましょう
ご近所さん「わざわざどうもね」
「ありがとうございます。工事内容としましては、着工日が○月○日○曜日から○月○日○曜日までの予定をしており、工事開始時間は朝○時、終了予定時間は夕方の○時の予定となっております。振動や騒音などで、ご迷惑をおかけすることもあるかと思います。何かお困りの事、至らぬ点がありましたらなんなりと名刺にある電話番号までご連絡下さい。」
★連絡しようとして名刺がない場合は、工事の現場に声をかけてもらう
ご近所さん「わかりました。もし何かあれば連絡しますね。」
「はい。ありがとうございます。よろしくお願い致します。こちらにも工事の予定などが書いてありますのでご覧ください。そしてこちら…(手土産の粗品を手渡し)、気持ちばかりの物ですが、お使い頂ければと思います。今後、ご理解ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。」
★予定表などがあれば粗品と一緒に渡す
粗品や身だしなみ
粗品はタオルや石鹸、洗剤などが理想的です。あまり高価なものを用意する必要はありません。規模やあいさつに行く人数などにもよりますが、だいたい500~1000円以内くらいの品物でOKです。
新築工事や狭い道での大規模な工事の際に依頼主の方と近隣へのあいさつに伺う場合は、上書きに「ご挨拶」と書き、依頼主の方の苗字を入れたのし紙をつけてお配りした方が、印象もよいでしょう。
品選びに悩むところですが、気軽に受け取れて、実用性のあるものがお勧めです。ご協力いただくことに対するお願いと、ご理解いただけた感謝の気持ちを伝えることが大切ですので、形よりも伺う時の気持ちの方が大切といえます。
では伺う際の気持ちの表れでもある、「身だしなみ」はどうでしょうか?
身だしなみは、工事関係者なら現場で着用する作業着でも構いませんが、私が研修でおすすめしているのは、現場を任されて監督・工事責任者等に就いた場合は、作業着であっても一枚は、挨拶や対外用に現場で着用せず汚れのない新しい物を一つ別に準備しておくことをお勧めしています。やはり清潔感のある装いは、玄関先に出てきた方がご覧になった時の第一印象も良くなります。
工事現場での近隣へのあいさつの仕方、いかがだったでしょうか…?
工事を滞りなく、近隣からのクレーム等に悩まず円滑に進める為にも、最初のごあいさつは、大切であり今後を左右することが理解頂けたと思います。