なぜ、その企業は生き残ったのか ?
慶雲館は、山梨県南巨摩郡早川町の西山恩全にある温泉旅館で、世界最古の宿泊施設としてギネス記録に
認定されている。
飛鳥時代の慶雲2年(705年)に当地で狩りをしていた藤原真人(父は藤原(中臣)鎌足)が川の岩の間より噴き出している温泉を発見。
そのご険しい山道を切り開き、湯壺を造り開湯したのが始まりといわれている。
発見した藤原真人
慶雲年間に作られたことから「慶雲館」と命名され、1313年を経た今に至っている。
その後、戦国大名の武田信玄、徳川家康たちの隠し湯として、大切に管理され続けた。
慶雲館が所有する自然噴出源泉の湧出量は、毎分400リットルあり自然噴出の湯量としても世界一であるとのこと。
創業より一族で営み、現在で52代目。今もなお35室の規模に納め、あくまでも湯治旅館に徹し無暗に規模の拡大を求めなかったことに、1313年以上も生業が続いたのであろう。