三つの自我 2
禁止令の最終回です。
【属するな】
他の子とは違う、扱いにくいなどと言われ続けていたり
親役割の者自身が、社会的に上手くいっていない姿がモデルになることがあります。
この禁止令を受け取っている人は
集団に居ながらも〝はずれている〟と感じ
〝ひとりぼっち〟〝非社交的〟と周りからは受け取られやすく
集団の中で、どのように関わっていくかが課題になることが多いです。
【近づくな】〈信頼するな・信じるな〉
身体的・感情的な距離の近さへの禁止令です。
肌を触れることへの違和感がある親役割の者の反応として
手を伸ばしても、拒絶されることから受け取ります。
変形の〈信頼するな〉は、親が突然いなくなったことなどにより
〈信じるな〉は、虐待されたり、だまされたり、利用されたりすることから
自分を守るために身につけます。
疑心暗鬼になりやすく、手を差し伸べてもらっても
どこかに拒絶のサインがあるのではないかと探ってしまします。
【健康であるな】〈正気であるな〉
色々な事情で、なかなか構ってもらえなかったが
病気になったら、怪我をしたら、優しくしてもらえた経験から身につけます。
本人が気付かないところで、何かうまくいかないことが起こりそうになると
病気になったり、怪我をするようになります。
【考えるな】
例えば「考えていることを言ってごらん」といわれて言ったのに
「そうじゃなくて~でしょう」と言ったことを否定されることを繰り返すことで
自分の考えではなく、他の人の考えに合わせるようになります。
あるいは、自分の考えを持つことは混乱したり嫌なものになります。
【感じるな】
親役割の者が、感情にフタをしてしまうことがモデルになります。
マイナスの感情を表現することを否定されることで、自分の感情が感じられなくなることがあります。
(例えば「男の子だから、泣いてはいけない」など)
また、『怒り』『怖れ』などの特定の感情が禁止令として入っている場合があります。
身体的感覚が含まれる場合もあり
『お腹がすいた』と言う感情が禁止令として入っている場合
後に、摂食障害に繋がる場合がある危険性も指摘されています。
以上12の禁止令について説明してきました。
それらは複合して入っていることもありますし
後々の生活の中で「やっぱり~」という、経験を重ねることで
更に強化されていくこともあります。
何度も繰り返しますが、
子ども時代のこどもの智恵で、
生き抜くための脚本の中に入っている、これらの禁止令は
大人になったあなたが、今気付いて
【再決断して、自分の力で書きかえることができる】のです。
あなたの中にはきっとまだ誰も知らない、あなたがいます。
豊かな資源を持ったあなたの力を信じています。
『人生脚本 1 (2010-07-30)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/11801
『人生脚本 2 (2010-07-31)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/11829
『人生脚本 3 (2010-08-15)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/11866
『人生脚本 4 (2010-08-16)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/12248
(参考 『TA TODAY』 実務教育出版)
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