重心を感じて立つ うまさきせつこのボディコントロール
痛い できない 怖い 痛くない流れを探す
アラフォー、アラフィフになると
突然、今までとは違う痛みが継続して出てくることがある。
それまでにはなかった、原因が特定できない痛み。
共感する人もたくさんおられるだろうと思う。
いくつかの病院に行っても
それぞれ言われることが違い納得できない。
体をよくするために専門家のところに行っても
言われるようにできない。
思うようにできないし、痛みもそのまま。
そういう相談を受けてお会いする人は
大抵一見そんな風には見えない。
体がものすごく歪んでいるようにも見えない。
動ける服装になってもらって
ようやくわかるほどの歪み。
腕を動かそうとすると肩ごとついてくる。
股関節も同じ。
一定のところまではすんなり動くが
ここから、というところまで来ると
体が全身で動くのを拒否する。
さんざん痛い思いをされてきたから怖いのだとわかる。
そんな怖さを持っている人にたくさんお会いしている。
人が経験した痛みへの怖さを
すぐに解くことは難しいが
いろいろ話をして、どのようにすると
腕や脚が動かす方に連れていかれないで動けるか
説明して、痛みを感じずに動ける流れを一緒に探す。
人はみんな体も環境も状況も違うから
全く同じことをして、同じように楽になるとは限らない。
その他にも背中、足裏、胸、首、頭痛・・
そのために吐き気までする人も少なくない。
でも痛い場所そのものではなく、違うところから
体の感覚を感じられるように誘導して整えていくうちに
全く感じられなかった感覚を感じられるようになってくる。
整えてみて動かすと痛い時には
体が素直に反応してくれる方向ではない方に使っている。
体が喜ぶ方向に使えると痛みはなく心地よい。
このコラムでは何度かそんなお話もしているが
体は自分の体でも、自分が思うように動いてくれるには
体と仲良くならなければ言うことを聞いてくれない。
自分のものでありながら自分の言うことを何でも聞く家来ではない。
体の声を聞いて、自分自身のしたいことを伝えられる状態にならないと
楽にはならない。
このポンコツの体!いい加減にしてよ!
もういらない!こんな体!
体は聞いている。
嫌なことを言われるといじける。
ありがとう!今のは痛くなかったよ。
よくがんばってくれたね。
体はなじんで素直になってくれる。
愛おしい換えのない自分の体。
痛くない使い方や方向、流れを一緒に探すと
ちゃんと反応してくれる。
痛くない状態を経験してみる。
その経験が増えるとだんだん怖さは消える。
体も痛いけれど心も傷ついて、自分を守ろうとしているのだ。
今の体を受け入れて、体も心も
一緒によくなっていく道を流れを探す。
誰にも痛くない流れがある。
探してみたことがないだけだ。
そうして頬が緩んでピンクの笑顔になった人を見ると
こちらまで嬉しい。
諦めるには人生は長い。