股関節の余分な力を抜いて負担の少ない長い脚に
骨盤からはみ出さずに前後開脚する時、流れはどうなっているか
骨盤からはみ出さずに中心から脚を前後に分けるとき
流れはどうなっているかを
説明してみたい。
中心から脚を前後に分ける時には
脚主導で分けるといとも簡単に体が歪んでしまう。
写真のように前側の股関節を引き込み
後ろ側の骨盤は中心に締めながら
肋骨から前を向くようにして
骨盤が立ってしまわないように脚側方向に傾ける。
この2枚のタオルの中には中心に棒を入れている。
左右の骨盤が並ぶようにということである。
人の体は厚みもあり、タオルと棒のようにはいかないが
背骨を中心として左右の体半分ずつの
それぞれの流れを分けて使っている。
中心から分ける意識がない場合
後ろ側の脚を引く感覚が強くなり
背骨を伸ばすことへの意識が薄くなって
ベクトルは片方向になって
御覧のように歪む。
前側の脚に乗り込んでしまうと
後ろ側は送ることが難しく中心から分けられない。
2枚目の画像をタオルと棒で例えてみると
流れはこんな風になる。
前側の股関節を引き込んで背骨に還す。
後ろ側の骨盤を傾けて、股間節内側からかかと、親指方向に
流れを作り、かかとから中心に還す流れがいる。
中心から脚を前後に分けても体幹の底の方向は同じ(2019年6月18日)
パンシェや前後開脚、体幹の底につながる脇(2019年6月17日 )
パンシェー背骨を使って骨盤幅からつなげる2(2019年6月14日)
前後開脚など、中心から脚を分けるのに
背骨を双方向に使えていない人は結構多く
頭でわかっていても脚だけを何とかしようとしていることが多い。
前後開脚やアラベスク、パンシェなどでは
背骨や腕から脇、肩甲骨の双方向のベクトルが
とても大事になる。
上の画像ではおしりを引くことだけになって片方向であるために
背骨は使えず、お腹や脇は縮んで助けになってくれない。
下の画像はこれらをつなげて双方向のベクトルがあれば
股関節に自然に引き込まれる感覚を感じてもらうために
してもらったこと。
「股関節が引き込まれていくのがすごくわかります!」
後ろ脚側の肩甲骨と腕をつなげて床や壁を押すと
股関節、脚までつながるのが実感できるが
これを教えて、前後開脚をしてもらうと
腕のついた場所をズルズル後ろへ移動させる人がある。
これは背骨や脇が伸びていない、つながりができていない
ということである。
脚を分ける作業は、脚だけでは満足にいかないということを
改めて再認識してほしい。