会社に届け出ていない通勤経路で事故っても通勤災害になりえます

会社に届けている通勤経路以外で事故に遭った場合、
通勤災害となるのか。

答えとしては、なりえます。

この点、会社への届け出以外は絶対認められない、と思っている
経営者もいますので注意が必要です。

理由ですが、合理的な通勤経路であれば通勤災害として認められるからです。
そして、合理的な通勤経路は、会社に届け出ている経路だけではないでしょう。

行政解釈においても、
「合理的な経路および方法は、住居と就業の場所との間を往復する場合に、
一般に労働者が用いるものと認められる経路および手段をいう」
としています。

会社に届け出ている経路の他に、合理的な経路の範疇から
大幅にそれるような通勤経路でなければ、どの経路を通っても、
またどの経路で事故が起こっても通勤災害として認められます。

例えば、通常の通勤経路が工事によって通行止めになることがあったり、
交通事故により渋滞がひどい場合には、違う経路を選び、迂回する必要がありますよね。
このような場合でも労災保険法においては、救済をしてあげようとなっているわけです。

このように、通勤災害の認定範囲は、思っているほど狭くはないので、
注意しておきましょう。