人事労務担当者は被扶養者資格確認の重要性を意識していますか。
今回は、いわゆる「サービス残業問題」に関する数字を少し見ておきたいと思います。
・ 是正企業数 1,312企業
・ 支払われた割増賃金合計額 145億9,957万円
・ 対象労働者数 11万7,002人
・ 支払われた割増賃金の平均額
1企業当たり1,113万円、労働者1人当たり 12万円
これは残業に対する未払賃金で労働基準法違反で是正指導した事案のうち、
1企業で100万円以上の割増賃金が支払われた事案の数字です。
(H23年度、厚生労働省HPより)
さて、これを対岸の火事とみるかどうか、各企業の受け取り方は様々だと思います。
ただ、サービス残業問題で倒産する企業もでてくるのではないのでしょうか。
1000万円以上にもなるかもしれない未払賃金の支出は、経営に大ダメージです。
厚労省は、
平成13年4月 「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準」
平成15年5月 「賃金不払残業総合対策要綱」
「賃金不払残業の解消を図るために講ずべき措置等に関する指針」
を策定しています。
これによって、労働者の労働時間を「使用者が」適正に把握管理することや
賃金不払残業に対して労働者や使用者が主体的に取り組むことを強く促しています。
経営者の方々には、使用者(会社)は労働時間を適正に把握しなければならないのだ、
という認識を今一度強く持っていただきたいと思います。
(おわり)