「やる気」を知る
健康によいとして注目されている食品の1つにアーモンドミルクがあります。アーモンドは、ナッツの一種で、健康や美容に良いと言われていますが、そのアーモンドを飲み物にしたものであるアーモンドミルクの特徴について考えてみたいと思います。
アーモンドミルクとは
アーモンドミルクは、アーモンドを液体状にしたものです。いわゆる乳製品ではありませんが、乳白色をしていることから、アーモンドミルクと名付けられています。
アーモンドを液体状にするために、まず水に浸したアーモンドを粉々に砕きます。砕いた粉をガーゼなどで濾過して、アーモンドの栄養分を含んだ液体だけにします。
見た目は乳白色で牛乳と似ていますが、牛乳ではありませんので、牛乳でお腹を壊してしまう方でも安心して飲めることも特徴の1つです。
味をつけずにそのまま飲むこともできるが、あまり美味しいものではありませんので、メープルシロップ、蜂蜜、砂糖などで味付けされたものが、市販されています。
アーモンドミルクの成分
アーモンドミルクの成分を、3大栄養素である炭水化物(糖質+食物繊維)、蛋白質、脂質に関して、牛乳や豆乳と比較してみます。表は、1カップ(200 ml)あたりを示しています。
製品によって少しずつ変わりますので、参考程度にご参照ください。
牛乳や豆乳と比べると、カロリーが少ないことがわかります。カロリーは、糖質、蛋白質、脂質の量で決まりますので、アーモンドミルクは、牛乳や豆乳と比べると、エネルギー摂取量は少ないと言えます。カロリーを抑えたい方には好都合ですが、糖質も蛋白質も摂取できないという見方もできます。腎臓が悪い方など、蛋白質制限が必要な場合は有用とも言えます。
牛乳や豆乳と比べると、一価不飽和脂肪酸が多いことも特徴の1つです。アーモンドミルクに多く含まれる一価不飽和脂肪酸であるオレイン酸は、オリーブ油に多く含まれ、血液中のLDLコレステロールを下げる効果があるとされています。
アーモンドミルクのもう一つの特徴は、ビタミンEが多く含まれることです。アーモンドに含まれるビタミンE(α-トコフェロール)は、ゴマの約300倍、ピーナッツの約3倍になるとされています。
ビタミンEは、様々な害を与える活性酸素からカラダを守ると言われています。血管を健康に保つほか、血中のLDLコレステロールの酸化を抑制したり、赤血球の破壊を防いだりする作用も期待できます。また、細胞の酸化を防ぐため、老化防止にも効果があります。また、免疫細胞を直接活性化させ、免疫抑制物質の生成を防ぐことで、免疫力アップをもたらします。
まとめ
健康によいと紹介される食品は様々あります。アーモンドミルクも健康食品として注目されている食品の1つです。牛乳などに比べてカロリーが少ない点や、オレイン酸やビタミンEが多い点が注目されている理由であると思われます。勿論、良い面は注目して健康に生かすことができると思いますが、蛋白質は摂取できない、アーモンドミルク単独では味覚的にたくさん飲むことができない、味を整えるために甘味料が添加されたりするケースが多いなど、注意点もあります。これさえ食べておけばよいという食品はありません。それぞれの特徴を把握して、上手に活用していただきたいです。