熱中症と糖尿病の関係
1000円になったらタバコをやめようかな、という冗談が実現しそうなほどタバコの値上げが続いています。それでもなかなか止められないというのが愛煙家のご意見ではないでしょうか。もちろん身体に良くないことはわかっているけれど、タバコを止めると血糖値が上がってしまうから止められないという話をよく耳にします。
実はこれは間違ってはいません。
糖尿病の方が、禁煙することで血糖コントロールは一時的に悪化することがしばしば経験します。
これは、タバコをやめることで食欲が増し、体重が増えるからだと言われいます。
それでは、糖尿病の事を考えると禁煙しない方がよいのでしょうか?
勿論、そんなことは絶対にありません。
タバコを吸うことで、
・インスリン(ご自身の膵臓から出ているインスリンも注射で打っているインスリンも)の効き目が鈍くなる
・交感神経を刺激することで、血糖値を上げやすい体内環境になる
ことで、血糖値に対して悪影響を及ぼすことが明らかになっています。
実際に日本人では、
・タバコを吸っていると2型糖尿病になりやすい
・それは、吸っているタバコの本数に比例する
・禁煙すると2型糖尿病の発症リスクが下がる
ということもわかっています。
現在、糖尿病の方も、タバコを吸っている人の方が血糖コントロールが困難であることが多いです。
また、血糖コントロールのみならず、糖尿病の方がタバコを吸うことで心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病性腎症などの合併症のリスクが高まることもわかっています。
つまり、タバコを止めることで一時的に血糖コントロールが悪化してしまっても、将来のことを考えるとタバコを止めるメリットの方が圧倒的に大きいのです。
テレビコマーシャルでご存じの方もいらっしゃると思いますが、気合や根性でタバコを止める時代ではありません。
禁煙するときに、辛くなる要因であるニコチン離脱症状をお薬で防止しながら根性に頼らずに禁煙を成功させていくことが大切です。
私たちも、禁煙中の血糖コントロールも含めて、サポートして参りますので一緒に禁煙にチャレンジしてみませんか。
当院でもご要望にお答えして、9月より禁煙外来を始めます。
お気軽にご相談ください。