兵庫県加古川市立氷丘南幼稚園での講演会 「あなたのままで100点満点」
5月23日(金)はオンライン講演会がありました。
主催は山口県岩国市PTA連合会 様です。
テーマは「子どもを幸せに伸ばす10の秘訣」
無為の子育てとは
私は無為の子育てを提唱しています。
この「無為」というのは中国の老子の言葉です。
それは「全てを自然の流れに任せていこう」という心のあり方です。
子どもを持ちますと親はどうしても強い子や賢い子にしたくなります。
私も三人の子どもの親ですから、その気持ちは本当によくわかります。
でも皮肉なことに強い子に育てようと幼少期から厳しく育てると「甘えの欲求」が満たされず、分離不安が強くなって自立が妨げられるということがあります。
また賢い子に育てようと勉強を管理し強制すればするほど勉強嫌いな子になってしまいがちです。
助長(じょちょう)
皆さん、
「助長」のお話はご存じでしょうか。
むかし中国に稲の伸びるのが遅いとじれったく思って、稲を一本一本引っ張って伸ばして回った男がありました。
その話を聞いた男の父親が田んぼを見にいくと、引っ張ったせいで稲の根が切れてしまって全部枯れてしまっていた。
というお話です。
余計なことをしてかえって悪くしてしまうことを「助長」というようになりました。
親は気をつけないと「子どものために」と思って、かえって子どもの可能性を潰してしまう存在でもあるんです。
少年刑務所で2番目に多いのが厳格家庭
私の知り合いで少年刑務所の心理技官をしていた人がおられるんですが、そこに入っている少年たちの家庭環境で1番多いのは崩壊家庭、つまり親が滅茶苦茶な家庭ですね。
2番目に多いのは厳格家庭だそうです。
親御さんが立派で躾に厳しく、親の言うことに従えという家庭です。
教育や躾は自然を抑え込むものでもある
人間社会の中で生きていく以上、教育も躾も必要です。
でも、それも度を過ぎると害になります。
なぜか?
それは人間も自然の一部であり、この体の中にも、この心の中にも自然が生きているからです。
教育とか躾とかは人間が作り出したものであり自然にあったものではありません。
はっきリいえば不自然なもの、自然を抑え込むものです。
だからやり過ぎると「子どもの自然」を潰すことになるのです。
このことを親や先生、つまり教育にあたるものは自覚しておかなければなりません。
子どもの自己成長力を引き出す
無為の子育てとは子どもの自然を潰すことなく活かそうとする子育てです。
子どもの自然とは何か、それは子どもの中にある「いのちの力」です。
いのちの力とは自ら伸びようとする力、自ら向上しようとする力のことです。
この力を「自己成長力」と申します。
今日はこの自己成長力をいかにして引き出していけば良いのかということを皆さんにお伝えしていきたいと思います。
子どもを幸せに伸ばす10の秘訣
さて今日のテーマは「子どもを幸せに伸ばす10の秘訣」なんですが、まずはこちらをご覧ください。

最初に申し上げておきますが10個全部する必要はありません。
自分がこれはいいことだな、大切なことだなと共感されるもの、それを一つでも二つでも心がけてもらえればそれで十分です。
私の考える子育てではなく、皆さんがしたい子育て、皆さんらしい子育てを心がけてもらえればと思います。
そして私の話す内容や言葉が重要なのではなく、それを聞かれた皆さんの心に生まれる思いや気づき、それらが皆さんに自分らしい子育てとは何かを教えてくれます。
ですからご自身の心の声に耳を澄まして私の話を聞いて下さい。
1、子どもの自己成長力を信頼する
自己成長力を引き出す上で最も大切なのは、その力があることを認め、信頼することです。
それを一言で言えば「信じて待つ」ということです。
子どもに関する困りごとがあっても、焦ってすぐに「直そうとしない」ことが大切です。
「そういうときもあるよ。わかるよ。」と温かく子どもを受け入れる、子どもを受け止める。
そうすると子どもは安心できます。
受容してもらえた時、子どもは一番安心できます。
安心できると自己成長力が発揮され、子どもは子ども自身の力で成長し問題を解決していきます。
(具体例をもとにお話ししましたがここでは割愛しています)
2番目以降も具体例、実際に体験した例をもとにお話ししました。
その中でうちの子育てについてもお話ししました。
この家に生まれてよかったこと
うちの成人した子どもたち、一人一人別々に
「この家に生まれてお父さんお母さんに育ててもらって良かったことって何?」
て尋ねたことがあるんです。
そうすると別々に聞いたにも関わらず三人とも同じ答えでした。
それは「自由があったこと」「家族仲が良かったこと」。
自由があったについては、子どものいうことでもちゃんと聞いてくれたし、尊重してくれた。
その意思を大切にしてくれたので何につけても自分で決めた、自分で選んだという意識がある。
その意識が今の幸せ感につながっているし、自立していく上でも大事だと思うとのことでした。
家族仲が良かったから家が楽しかった、とも言っていました。
ついでにどんな時に親の愛情を感じたかと聞いてみたところ「話を最後まで聞いてくれた」とか「10歳までのスキンシップ」を挙げていました。
あと日常のあいさつはとても大切、とも言っていました。
最後に「子どもからの3つのプレゼント」をお話しして講演を終わりました。
講演後の質疑応答で「長谷川先生のところの三人のお子さんは今幸せですか?」という質問がありました。
「三人とも結婚して、それぞれに楽しく幸せに暮らしております」とお答えしました。
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