転職だけがキャリアじゃない——道を極めるという生き方
こんにちは。ホスピタリティコンサルタントの菅又蒼圭美です。
前回は身だしなみのお話でした。今回は、不安を抱えた新人をどう育てるか、というお話です。
客室乗務員は「緊急脱出要員」
客室乗務員は、そもそも何のために飛行機に乗っているのでしょうか。それは、航空法で定められた「緊急脱出要員」だからです。日常の業務で最も大切なことも、保安に関する業務です。火災や急減圧、急病人の発生などに備え、かなり専門的な訓練も実施します。
新人の頃の私は、万が一のときに対応できるか不安でした。けれど、訓練を重ねるごとに自信がついていきました。
今回お話ししたいのは、専門的な内容よりも「動作」についてです。どんな職種にも、基本の動作があると思います。客室乗務員の業務で様々な場面に登場するのが、「指差しと口頭での確認」です。日常の保安業務でも、緊急時の手順でも全く同じです。
この訓練を受けてから、JRの車掌さんやバスの運転手さんなど、安全に関わる仕事の方々も、指差しと口頭での確認をされていることに気がつくようになりました。それを見たとき、私はなぜかとても安心することができました。
御社の新人には、「考えなくても体から出てくる」動作がありますか
「大丈夫だよ」と励ますだけで、終わっていないでしょうか。
不安な新人を訓練で育てる3つのこと
1,不安は、励ましより「体が覚えた動作」で小さくなる
指差しと口頭での確認は、緊急時に気持ちが動揺していても、色々な判断を迫られていても、考えなくても自然と体から出てきます。新人の不安を支えるのは、繰り返して身についた動作なのだと思います。
2,基本の動作は、慣れたころのミスも防ぐ
同じ動作が、日常業務の中でついつい慣れや流れ作業によって生じるミスも防ぎます。新人のためだけの型ではありません。先輩が続けている姿が、若い人の手本になります。
3,確かな動作は、周りの人に安心を渡す
私が車掌さんを見て安心したように、確かな動作はお客様や仲間にも安心を渡します。それが、若い人自身の自信にもなっていきます。
「指で指して」「目で見て」「口頭で確認する」
この3つの要素によって、ミスの多くは確実に防げるのだと思います。そして、もっと大切なことは、その基本動作がその会社の文化を醸成する基盤となり、社員の方々のプライドとなっていくのです。
職場の基本の動作を見直し、若い世代へ渡していく。そのお手伝いをしています。どうぞお気軽にお声がけください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
明日からできること
新人がいちばん不安に感じている業務を一つ選び、「どこを指で指し、何を口に出して確認するか」を一緒に決めてみてください。


