【風俗トラブル】女性にケガをさせたと言われて治療費を請求されたら?
デリヘルの利用中に本番行為に及び、キャスト本人から「不同意性交にあたる」として100万円の示談金を請求されたご依頼者の事例です。相手方が作成した示談書が自宅に届き、受任通知の送付後には勤務先にも電話が入りましたが、弁護士が窓口となって交渉し、受任から3日後に示談金30万円で合意しました。その後、相手方の本人確認を行ったうえで合意書を取り交わし、受任から約1か月で解決に至っています。
※本記事は当事務所が実際に解決した事例をもとに作成しています。依頼者のプライバシー保護のため、氏名・年齢・具体的な状況等については一部変更を加えています。
ご相談の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ご相談者 | 男性(東北地方在住) |
| ご相談内容 | デリヘルのキャスト本人から、本番行為を不同意性交として示談金を請求された |
| 請求額 | 当初100万円(やり取りの中で70万円に変更) |
| ご相談時の状況 | 相手方作成の示談書が自宅に郵送され、署名を検討していた段階 |
| 解決結果 | 示談金30万円で合意し、合意書を締結 |
| 解決までの期間 | 受任から約1か月 |
ご相談までの経緯
ご依頼者は、数年にわたり同じデリヘル店で同じキャストを繰り返し指名していました。ご依頼者のお話では、これまでにも店舗のルールに反する行為に及んだことが複数回あったとのことです。
ある日の利用時、ご依頼者はサービス中に本番行為に及びましたが、キャストが痛みを訴えたため、その場で中止しました。退室後に謝罪のメッセージを送ったところ、キャストからは刑事事件にする意向を示す返信がありました。
その後、キャスト本人からメッセージで100万円の示談金を請求されました。やり取りの中で請求額は70万円に下がったものの、キャストが作成した示談書が自宅に郵送されてきました。店舗は関与しておらず、キャスト本人との直接のやり取りが続いている状況でした。ご依頼者は謝罪の文面の中で事実関係を認める内容を送っており、示談書への署名を検討していた段階で、当事務所にご相談いただきました。
弁護士の対応と交渉の経緯
受任通知の準備と、相手方への対応方針
ご相談をお受けした時点で週末を挟む日程であったため、弁護士はまず受任通知書を作成し、週明けにご依頼者のアカウントから相手方へ送ってもらう段取りを整えました。相手方からは示談を急がせるメッセージが続いていましたが、ご依頼者には返信を控えていただき、受任通知の送付後は相手方からの連絡に直接応じないよう助言しました。
勤務先への電話と、同日の交渉
受任通知を送付した当日、相手方からご依頼者の勤務先に電話が入りました。弁護士はご依頼者に対し、職場で本件について尋ねられた場合は、弁護士に依頼している旨を伝えて差し支えないとお伝えしました。
同じ日に相手方から当事務所へ連絡があり、相手方は、請求額はすでに100万円から70万円に下げていること、不同意性交であり警察への被害申告も考えていたこと、連絡が取れなくなったため職場に電話したことを主張しました。弁護士は、法的には争わざるを得ない事案であると伝えたうえで、円満に解決するのであれば折り合える金額を示してほしいと求めました。交渉の結果、示談金30万円で合意に至りました。
合意書の締結と示談金の送金
弁護士は接触禁止などの条項を盛り込んだ合意書を作成して相手方に郵送し、相手方の署名押印を得たうえで当事務所の職印を押印して締結しました。締結にあたっては相手方に身分証の提出を求め、本人確認を行っています。
示談金はご依頼者から当事務所の預り金口座でお預かりし、合意書に記載した相手方名義の口座へ、当事務所から2回に分けて送金しました。送金の完了をもって、受任から約1か月で事件は終結しました。
解決結果と対応のポイント
解決内容
本件の解決内容は次のとおりです。
- 当初100万円(交渉時点では70万円)の請求について、示談金30万円で合意しました。
- 受任から3日後に金額の合意に至り、約2週間で合意書を締結しました。
- 相手方の身分証により本人確認を行ったうえで締結しました。
- 示談金は当事務所を経由して送金し、ご依頼者が相手方と直接金銭をやり取りせずに済みました。
- 勤務先への電話以降、相手方からご依頼者本人への接触はありませんでした。
- 受任から約1か月で終結しました。
本番行為は行うべきではないという前提
まず前提として、デリヘルで本番行為を行うべきではありません。長年指名していた相手であっても、キャストの意思に反する行為だったと主張されれば、不同意性交等罪(刑法177条)の問題として扱われる可能性があります。
キャスト本人から直接請求された場合の注意点
本件の特徴は、店舗ではなくキャスト本人が示談書を作成し、直接請求してきた点にあります。店舗が関与しない場合、金額の根拠や支払後の扱いがあいまいになりやすい傾向があります。また、相手方が作成した示談書には、後日の追加請求を防ぐ条項や口外を控える条項が入っていないこともあります。本件のご依頼者も、相手方作成の示談書の内容に不安を感じていました。
ご依頼者が謝罪のメッセージで事実関係を認めていたことは、交渉上は不利な事情でした。もっとも、ご依頼者の説明による過去の経緯も踏まえ、弁護士が法的には争う姿勢を示したうえで金額を協議したことが、当初請求額の3分の1以下での合意につながったと考えられます。
本人確認と弁護士経由での送金の意味
相手方の本人確認と、弁護士を経由した送金は、示談を確実に終えるうえで重要なポイントです。氏名や口座の名義を確認しないまま支払うと、後になって「受け取っていない」「別人だった」といった主張を受けるおそれがあります。また、弁護士が窓口になっていれば、勤務先や自宅に連絡が入った場合でも、ご本人が直接対応する必要はありません。
同種のご相談をお考えの方へ
デリヘルのキャスト本人から不同意性交を主張され、示談書への署名を求められている方や、勤務先に連絡が入って対応に困っている方は、署名や支払いをする前に一度ご相談ください。示談書の内容の確認や、相手方とのやり取りの窓口についても、状況に応じてご案内いたします。
弁護士法人若井綜合法律事務所では、風俗店の利用をめぐるトラブルに関するご相談を池袋と新橋の事務所でお受けしています。


