キャストとの恋愛感情のもつれ|貢いだお金・プレゼントの返還
1年ほど通っていたメンズエステで、指名していたキャストを無断で撮影したことが発覚した男性からのご相談です。その場では謝罪して許されたものの、数日後に「店に報告した」と告げられ、今後の請求や通報に不安を抱いていました。弁護士が代理人として連絡書面を送ったところ、キャスト本人から「これ以上の対応は望まない」との回答が届き、金銭を支払うことなく受任から3日で終結しました。その経緯と、対応にあたって弁護士が意識した点をご紹介します。
※本記事は当事務所が実際に解決した事例をもとに作成しています。ご依頼者のプライバシー保護のため、氏名・年齢・具体的な状況等については一部変更を加えています。
ご相談の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ご相談者 | 関東地方在住の男性 |
| 利用していた店舗 | メンズエステ(約1年間、同じキャストを指名) |
| トラブルの内容 | キャストの後ろ姿を許可なく撮影したことが発覚 |
| ご相談時の状況 | その場で謝罪して許されたが、数日後に「店に報告した」と告げられた |
| ご依頼者の希望 | 請求や通報に発展する前に、相手方の意向を確認して解決したい |
| 解決までの期間 | 受任から3日 |
| 解決結果 | 支払いなしで終結 |
ご相談までの経緯
ご依頼者は、1年ほど前から同じメンズエステで同じキャストを指名しており、その日はキャストへのプレゼントを持参していました。キャストの了承を得てプレゼントの写真を撮影した後、ご依頼者は、キャストがプレゼントを撮影している後ろ姿を、許可を得ないまま撮影してしまいました。
ご依頼者はすぐにその画像を削除しましたが、施術中にキャストからシャッター音を指摘され、スマートフォンの画像フォルダを一緒に確認することになりました。削除した画像がゴミ箱フォルダに残っていたことから撮影の事実が明らかになり、ご依頼者はその場で事実を認めて謝罪し、画像を完全に削除しました。キャストからは「今後は事前に言うように」と告げられ、その場では許してもらえました。
ところが数日後、キャストからメッセージで「一応店に報告した」と連絡がありました。店舗からの連絡はなかったものの、ご依頼者は、後日店舗から金銭を請求されたり、警察に通報されたりするのではないかと不安を抱き、早い段階で相手方の意向を確認しておきたいと考えて、当事務所にご相談くださいました。
弁護士の対応と交渉の経緯
事実関係を整理したうえで連絡書面を作成
ご相談の翌日に受任した弁護士は、まずご依頼者から事実経過を詳しく伺いました。ご依頼者は、撮影した画像の内容や削除までの経緯を正確に伝えることを重視されていたため、弁護士はその意向を踏まえ、事実関係を整理した連絡書面を作成しました。
本件では、キャストとの連絡手段がご依頼者とのメッセージアプリ上のやり取りに限られ、店舗側からの連絡もない状態でした。そこで弁護士は、次の内容を記載した連絡書面を作成し、ご依頼者のアカウントからキャストに送付していただきました。
- 当事務所がご依頼者の代理人となったこと。
- ご依頼者が撮影の事実を認め、画像を削除したうえで謝罪していること。
- キャストのご意向があれば、示談に応じる用意があること。
- 今後の連絡は弁護士が窓口となること。
キャスト本人から書面で回答が届く
書面の送付の翌日、キャスト本人から弁護士宛てにメールで回答がありました。その内容は、本人からの謝罪と画像の削除はすでに確認しており対応は完了していること、これ以上関与するつもりはなく合意書の作成にも応じる考えはないこと、それ以上の対応は望んでいないこと、というものでした。
弁護士はこの回答をご依頼者に報告し、相手方の意向を尊重して、連絡への謝意と、今後何かあれば弁護士に連絡してほしい旨を返信して、やり取りを終えました。
解決結果と対応のポイント
相手方に請求の意思がないことを書面で確認できたため、受任から3日で、ご依頼者が金銭を支払うことなく終結となりました。解決の内容は次のとおりです。
- 支払いなしで終結。
- キャスト本人から「対応は完了しており、これ以上の対応は望まない」との回答をメールで取得。
- 店舗・キャストからの請求や通報には発展せず。
- 受任から3日で終結。
- 今後連絡があった場合の窓口を弁護士に設定。
前提として、無断での撮影は控えるべき行為です
まず前提として、メンズエステに限らず、相手の許可なく撮影することは控えるべき行為です。着衣の後ろ姿であっても、状況によっては盗撮として問題視されるおそれがあり、キャストや店舗との信頼関係を損なうことにもつながります。本件では、ご依頼者がその場で事実を認めて謝罪し、画像を完全に削除していたことが、穏当な解決につながった大きな要素と考えられます。
許された後に残る不安には、相手方の意向を確認する方法があります
本件は、請求や脅しを受けてからではなく、その場では許されたにもかかわらず「店に報告した」と告げられたことで、将来の請求や通報への不安からご相談に至った点に特徴があります。店舗でのトラブルは、その場で収まったように見えても、後日店舗から「罰金」や「示談金」といった名目で連絡が届くケースもあり、ご本人が不安を感じるのは自然なことです。
こうした場合、弁護士が代理人として相手方に連絡し、謝罪の意思と示談に応じる用意があることを伝えたうえで、相手方の意向を確認する方法があります。本件では合意書の締結には至りませんでしたが、キャスト本人の「これ以上の対応は望まない」という意思がメールという形で残ったことは、万一後日請求があった場合に、相手方自身の意思を示す記録として意味を持ちます。
相手方の意向を尊重することも大切です
相手方が示談や合意書の締結を望まない場合に、こちらから交渉を続けようとすると、かえって相手方の感情を害するおそれがあります。本件でも弁護士は、相手方の意向を尊重し、今後の連絡窓口だけを伝えて終結としました。どこまで働きかけ、どこで手を引くかの見極めも、代理人の役割のひとつです。
同種のご相談をお考えの方へ
メンズエステや風俗店で無断撮影が発覚し、謝罪したものの今後の請求や通報が気がかりな方、「店に報告した」と言われて対応に迷っている方は、請求が届く前の段階でもご相談いただけます。事実関係を伺ったうえで、相手方への連絡の要否や伝え方を一緒に検討します。
弁護士法人若井綜合法律事務所では、風俗店・メンズエステでのトラブルに関するご相談を池袋と新橋の事務所でお受けしています。状況が落ち着いているように見える段階でも、ひとりで抱え込まずにお気軽にお問い合わせください。


