【風俗トラブル】示談書に「今後一切請求しない」と書かれていれば、本当に安心?
出張先でデリヘルを利用した直後、店舗から「本番強要」として被害届を出すと告げられた男性からのご相談です。深夜のご連絡を受けてその夜のうちに受任し、翌日に弁護士が店舗責任者と話をして連絡窓口を弁護士に一本化したところ、以後店舗からの接触はなく、金銭を支払うことなく終結しました。本記事では、ご相談から終結までの経緯と、同様の状況で押さえておきたい点をご紹介します。
なお、本記事は当事務所が実際に解決した事例をもとに作成しています。ご依頼者のプライバシー保護のため、年齢や具体的な状況などについては一部変更を加えています。
ご相談の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ご相談者 | 20代男性(九州・沖縄地方在住) |
| 利用したサービス | デリバリーヘルス(出張先の宿泊先に派遣) |
| ご相談の内容 | サービス直後、店舗から「本番強要」として被害届を出すと告げられた |
| 店舗に知られていた情報 | 電話番号のみ(氏名は知られていない) |
| 金銭の請求 | ご相談時点では金額の提示なし |
| ご相談のタイミング | トラブル発生から約30分後の深夜 |
| 解決までの期間 | 受任から約3か月 |
| 結果 | 支払い0円で終結 |
ご相談までの経緯
ご依頼者は出張先の宿泊先にデリヘルを呼び、サービスを受けました。ご依頼者のお話によると、サービスの途中でキャストから、避妊具を使用すれば追加料金なしで本番行為ができると持ちかけられ、キャストが明確に同意したうえで行為に及んだとのことでした。
サービス終了後、キャストは「店から電話がかかってきた」と言って部屋を出ていきました。その直後、店舗からご依頼者に電話があり、キャストが本番行為を強要されたと話しているとして、被害届を出すと告げられました。
事前・事後に書面を交わしたことはなく、金額の提示もまだありませんでした。店舗に知られていたのはご依頼者の電話番号のみでしたが、出張先の宿泊先や仕事に影響が及ぶのではないかという不安から、ご依頼者はトラブルの約30分後、深夜にインターネットで相談先を探し、当事務所にご連絡くださいました。
弁護士の対応と交渉の経緯
深夜の電話相談からその夜のうちに受任
弁護士は深夜のご連絡にそのまま電話で対応し、サービスの経緯、同意の有無、料金の支払状況、店舗に知られている情報などを詳しくお聞きしました。そのうえで、キャストの同意のもとで行われた行為であれば「本番強要」として刑事事件になる可能性は低いと考えられること、一方で店舗からの連絡が続く場合には代理人として対応できることをご説明し、その夜のうちに受任しました。
翌日、店舗責任者に連絡して窓口を一本化
翌日、弁護士は朝から店舗に電話をかけ、午後になって店舗責任者と話をすることができました。弁護士からは、当事務所がご依頼者の代理人に就任したこと、本件は法的なトラブルになる事実関係はないと認識していること、今後本件について何かあれば当事務所に連絡し、ご依頼者本人や関係者には連絡しないことを伝えました。店舗責任者は、現時点で特に進展はなく、何もなければ連絡はしないと述べ、弁護士の申し入れを了承しました。
同じ日の夜、店舗からご依頼者に一度着信がありましたが、弁護士の助言に従い、ご依頼者は応答しませんでした。弁護士は翌営業日に改めて店舗へ連絡を試み、状況を確認しました。
約3か月の経過観察を経て終結
その後、店舗からはご依頼者にも当事務所にも連絡はありませんでした。弁護士は定期的にご依頼者と連絡を取って状況を確認しながら、こちらから働きかけることは控えて様子を見る方針を続けました。相手方からの接触がないまま約3か月が経過したことから、ご依頼者が金銭を支払うことなく終結となりました。
解決結果と対応のポイント
解決内容
- 金額の請求を受けることなく、支払い0円で終結しました。
- 深夜のご相談からその夜のうちに受任し、翌日に店舗責任者へ連絡しました。
- 弁護士の申し入れ後、店舗からご依頼者本人への接触はありませんでした。
- 出張先の宿泊先や勤務先への連絡には発展しませんでした。
- 受任から約3か月で終結しました。
本番行為は店舗のルール上も控えるべき行為です
前提として、デリヘルなどで本番行為に及ぶことは、たとえキャストから持ちかけられた場合であっても控えるべきです。多くの店舗で禁止事項とされており、それ自体がトラブルのきっかけになりえます。
同意のうえでの行為であれば、直ちに犯罪が成立するわけではありません
一方で、キャストが明確に同意したうえで行われた行為について、後から店舗が「本番強要」と主張したとしても、そのことだけで不同意性交等罪(刑法177条)が成立するわけではありません。本件では、ご依頼者が経緯を具体的に説明でき、料金の支払いも済んでいたことなどから、弁護士は店舗に対し、法的なトラブルになる事実関係はないとの認識を明確に伝えました。
ただし、同意の有無は個別の事情に基づいて判断されるものです。ご自身の認識だけで判断せず、当時の経緯を整理したうえで弁護士に相談することをおすすめします。
金額の提示前に窓口を弁護士に移したことが早期終結につながりました
トラブル直後に店舗から「被害届を出す」と告げられた場合、その後に示談金や違約金などの名目で金銭を求められるケースも見られます。本件では、金額の提示を受ける前の段階で弁護士が介入し、店舗に対して今後の連絡は弁護士宛てにするよう伝えたことで、請求自体が始まらないまま終結しました。深夜であってもトラブル直後にご相談いただき、早い段階で窓口を弁護士に移せたことが、今回の結果につながったと考えられます。
また、出張先でのトラブルでは、宿泊先や勤務先に連絡が入るのではないかという不安を抱えやすくなります。弁護士が窓口となることで、店舗がご本人や関係先に直接連絡する理由がなくなり、仮に連絡があった場合にも弁護士を通じて対応することができます。
デリヘル利用後のトラブルでお困りの方へ
デリヘルの利用後に「本番強要」「被害届」などと告げられて不安を感じている方や、出張先でのトラブルで身近な人に相談しにくい方は、金銭の請求が届く前の段階でもご相談いただけます。早い段階で状況を整理することで、取りうる対応の幅が広がることがあります。
弁護士法人若井綜合法律事務所では、風俗トラブルに関するご相談を池袋と新橋の事務所でお受けしています。ひとりで抱え込まず、まずはご相談ください。


