【不貞慰謝料】どこの裁判所になるのか|管轄の基本
3年ほど関係が続いていた不倫相手から、会う回数が減ったことをきっかけに「嫁にばらす」「家族全員に同じ苦痛を与える」と告げられた40代の既婚男性のご相談です。弁護士が受任通知を作成し、相手方とのあらゆる連絡手段を遮断したうえで、その後に別のルートから届いた連絡にも応じない方針をとりました。結果として相手方からの接触は途絶え、金銭を支払うことなく、受任から約4か月で終結しました。
※本記事は当事務所が実際に解決した事例をもとに作成しています。ご依頼者のプライバシー保護のため、氏名・年齢・具体的な状況等については一部変更を加えています。
ご相談の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ご相談者 | 40代男性・既婚・四国地方在住 |
| 相手方 | 約3年間不倫関係にあった独身の女性 |
| ご相談内容 | 関係が冷めてきたことを機に「嫁にばらす」「家族全員に同じ苦痛を与える」と告げられ、穏便に関係を終わらせたい |
| 弁護士の対応 | 受任通知の作成・送付、連絡手段の遮断、別ルートからの再接触への対応方針の助言、経過の確認 |
| 解決結果 | 相手方からの接触が途絶え、金銭の支払いなく終結 |
| 解決までの期間 | 受任から約4か月 |
ご相談までの経緯
ご依頼者は四国地方にお住まいの40代の既婚男性です。3年ほど前から独身の女性と不倫関係にあり、主にメッセージアプリでやり取りを続けていました。なお、相手方は関係が始まった後に離婚していますが、ご依頼者によれば、その離婚は本件の関係とは関わりがないとのことでした。
その後、仕事が忙しくなったことや怪我をしたことが重なり、ご依頼者が相手方と会う回数は次第に減っていきました。すると相手方は、「嫁にばらす」「私の家族全員に同じ苦痛を与える」といった言葉を送ってくるようになりました。
ご依頼者は、家族に関係を知られることや、家族に何らかの危害が及ぶことに強い不安を抱き、できるだけ穏便に関係を終わらせたいと考えて当事務所にご相談くださいました。ご相談の際には、相手方の発言が犯罪にあたるのかどうかも知りたいとのご希望もありました。
弁護士の対応と交渉の経緯
受任当日に受任通知を作成
ご相談の翌日に受任した弁護士は、相手方とのメッセージの履歴を確認したうえで、その日のうちに受任通知を作成しました。受任通知には、当事務所が代理人に就任したこと、今後はご依頼者やご家族に連絡や接触をしないよう求めること、そして相手方の発言が脅迫罪や恐喝罪、ストーカー規制法違反に該当し得ることを、参考条文を添えて記載しました。
相手方の住所が分からなかったため、受任通知は、ご依頼者が利用しているメッセージアプリから送信する方法をとりました。
送付の手順と、直接接触があった場合の備え
送付にあたっては、弁護士からご依頼者に次の手順をご案内しました。
- 相手方からの電話・メール・SMS・SNSなど、メッセージアプリ以外の連絡手段をすべてブロックする。
- メッセージアプリで受任通知を送信する。
- 既読が付いたことを確認し、その画面のスクリーンショットを保存する。
- 保存後、メッセージアプリでも相手方をブロックする。
あわせて、相手方から直接連絡や接触があっても自分では対応せず弁護士に報告すること、自宅への訪問や職場付近での待ち伏せがあった場合には会話をせずに110番通報することもお伝えしました。
別のアカウントから届いた連絡への対応
受任通知の送付から約1か月後、相手方から、ブロックしていなかった別のアカウントを通じてメッセージが届くようになりました。弁護士は、メッセージを開かず既読を付けないよう助言したうえで、そのアドレスの受信拒否設定をご案内しました。
この段階で、弁護士から相手方に電話で警告する方法や、警察に相談する方法もとり得ることをご説明しました。一方で、警告には相手方の感情を刺激するおそれや、「連絡が届いている」と相手方が受け止めて執着が長引くおそれもあることをお伝えしました。ご依頼者と協議した結果、今回は警告を行わず、反応しないまま様子を見る方針をとりました。
その後、相手方からの連絡は途絶えました。弁護士は1か月ごとにご依頼者に状況を確認し、最後の接触から3か月以上、ご依頼者にも当事務所にも相手方からの連絡がなかったことから、本件は終結となりました。
解決結果と対応のポイント
解決内容
本件の解決内容は次のとおりです。
- 金銭の支払いはなく終結。
- 相談の翌日に受任し、同日中に受任通知を作成(数日後にご依頼者から送付)。
- 別のルートからの再接触にも反応せず、最後の接触から3か月以上接触なし。
- 家族や職場への連絡・訪問には発展せず。
- 受任から約4か月で終結。
「ばらす」と告げられたときの基本は、反応しないこと
まず前提として、配偶者がいる立場で不倫関係を続けることには、ご家族との関係を含めて大きなリスクが伴います。本件のように、関係が冷めたことをきっかけに相手方が強く反発し、家族を巻き込むかたちのトラブルに発展するケースも見られます。
一方で、「嫁にばらす」「家族に同じ苦痛を与える」といった発言は、内容によっては脅迫罪(刑法222条)に該当し得るものです。本件では受任通知にその旨を参考条文とともに記載し、相手方に自らの発言の法的な意味を伝えることを意図しました。
そのうえで本件で大きかったのは、受任通知の送付と同時に連絡手段を遮断し、その後に別のルートから連絡が来ても反応しなかったことです。不安から内容を確認したり返信したりすると、相手方は「連絡が届いている」と受け止め、執着が長引くきっかけになることがあります。
警告や警察への相談は、状況を見て選ぶ
相手方から再び連絡があった場合、弁護士からの警告や警察への相談は有力な選択肢です。ただし、相手方の性格や置かれた状況によっては、かえって事態を長引かせることもあります。本件では、そのリスクをご依頼者にご説明したうえで静観を選び、結果として接触は止まりました。どの対応をとるかは、相手方の反応を見ながら弁護士とともに判断していくことが大切です。
同種のご相談をお考えの方へ
不倫相手や交際相手から「家族にばらす」と言われて不安を感じている方、連絡を断った後も別のルートから接触が続いている方は、ご自身で返信する前に一度ご相談ください。
弁護士法人若井綜合法律事務所では、男女間のトラブルに関するご相談を池袋と新橋の事務所でお受けしています。相手方とのやり取りの記録をお持ちいただければ、状況を確認したうえで、受任通知の送付や連絡手段の遮断など、取り得る対応を一緒に検討いたします。


