【解決事例】知人男性から「渡した金を返せ」と2600万円を請求された事例|弁護士の交渉で合意書を締結
パパ活で知り合った女性から妊娠を告げられ、養育費の支払いを求められた既婚男性の事例です。弁護士が受任通知を送って相手方との窓口となり、相手方が手術を選択したあとは、費用の負担と解決金100万円を内容とする合意書を提案しました。相手方と連絡が取れない期間もありましたが、最終的に合意書の締結と送金を終え、受任から約5か月で関係を清算しています。
※本記事は当事務所が実際に解決した事例をもとに作成しています。ご依頼者のプライバシー保護のため、氏名・年齢・具体的な状況等については一部変更を加えています。
ご相談の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ご相談者 | 50代男性・既婚(関西地方在住) |
| 相手方 | 20代女性(パパ活で知り合った方) |
| ご相談内容 | 相手方から妊娠を告げられ、養育費の支払いを求められた |
| 解決内容 | 手術費用等の負担と解決金100万円を内容とする合意書を締結 |
| 解決までの期間 | 受任から約5か月 |
ご相談までの経緯
ご依頼者は関西地方にお住まいの50代の既婚男性です。1年半ほど前から、いわゆるパパ活で知り合った20代の女性と、会うたびに金銭を渡す関係を続けていました。
あるとき相手方から妊娠を告げられ、ご依頼者自身も妊娠検査薬で確認したところ、妊娠していることがわかりました。
ご依頼者はご家庭の事情から関係を終えたいと伝えましたが、相手方は出産するかどうかを決めかねている状態で、ご依頼者に養育費の支払いを求めてきました。ご依頼者が一定の金額を示しても相手方の納得は得られず、話し合いは平行線のままでした。
養育費の相場や今後の対応を知りたいと考えたご依頼者は、インターネットで「養育費 相場」と検索し、当事務所にご相談くださいました。
弁護士の対応と交渉の経緯
受任通知を送付し、窓口を弁護士に一本化
ご相談の翌日に受任した弁護士は、相手方とのメッセージの履歴を確認したうえで受任通知を送付し、今後の連絡は当事務所にしていただくよう伝えました。
受任通知の送付後も、相手方からご依頼者に直接連絡が入る場面がありました。弁護士はご依頼者の意向を書面で改めてお伝えするとともに、ご依頼者が相手方の連絡先をブロックしたことを通知し、やり取りの窓口を当事務所に一本化しました。
相手方の意向を受けて、通院費用を速やかに送金
受任から約3週間後、相手方から当事務所に急ぎの連絡があり、手術を受ける意向と、それまでの通院費用の負担を求める申し出がありました。
弁護士はすぐにご依頼者と協議しました。ご依頼者は手術に同意する書面に署名し、通院費用等として20万円を当事務所の預り金口座を通じて送金しました。相手方の申し出から数日のうちに対応できたことで、相手方の不安をやわらげることにもつながったと考えています。
解決金100万円を内容とする合意書を提案
そのうえで弁護士は、次の内容を盛り込んだ合意書を作成し、当事務所が押印したうえで相手方に郵送しました。
- 解決金100万円と、手術に関する実費を支払うこと。
- 相互に連絡・接触をしないこと。
- 本件に関して、ほかの請求をしないこと。
連絡が途絶えた期間を経て、合意書を締結
ところが、合意書を送付したあと相手方からの返送はなく、電話や留守番電話で連絡を試みても応答がない状態が2か月以上続きました。
合意の成立が見込めない状況が続いたため、弁護士はお預かりしていた解決金をいったんご依頼者に返金しました。その後、相手方から署名押印済みの合意書と領収書一式が当事務所に届いたため、内容を確認して合意書を締結しました。ご依頼者から改めてお預かりした解決金100万円と実費は、合意書に記載された相手方の口座へ送金しています。
締結済みの合意書の原本をご依頼者にお送りし、受任から約5か月で本件は終結となりました。
解決結果と対応のポイント
本件の解決内容は次のとおりです。
- 養育費の請求に対し、手術費用等の負担と解決金100万円を内容とする合意書を締結しました。
- 相互の連絡・接触をしないことと、本件に関して追加の請求をしないことを書面で取り決めました。
- 通院費用は、相手方の申し出から数日以内に当事務所を通じて送金しました。
- 解決金はすべて当事務所を通じて送金し、ご依頼者が相手方と直接金銭をやり取りする必要はありませんでした。
- 受任から約5か月で終結しました。
なお前提として、配偶者のある方がパパ活のような金銭を介した関係を持つことは、控えるべきものと考えています。妊娠という結果が生じれば、相手方の人生にもご自身のご家庭にも大きな影響が及ぶためです。
相手方の意思決定を待つ間、窓口を弁護士に置く
妊娠をめぐるトラブルでは、出産するかどうかの最終的な判断は相手方に委ねられます。出産となれば認知(民法779条)や養育費の問題となり、手術となれば費用や精神的な負担をどう分担するかが問題となります。
どちらの場合も、当事者同士で感情的なやり取りを続けると、相手方の不信感が強まるおそれがあります。弁護士が窓口となって相手方の意向が固まるのを待ちつつ、必要な費用は速やかに負担する姿勢を示すことが、話し合いを円滑に進めるうえで大切です。
連絡が途絶えても、催促を重ねずに待つ
本件では、合意書を送付したあと相手方からの連絡が2か月以上途絶えました。手術のあと、心身ともに落ち着かない状態が続くことは珍しくなく、催促を重ねるとかえって話し合いが難しくなる場合があります。
弁護士は連絡の試みとその記録を続け、長期化した場合の対応も視野に入れながら相手方の返送を待ち、最終的に合意書の締結に至りました。
後日の請求を防ぐため、一回で清算する書面を作る
合意書には、解決金だけでなく、相互の接触をしないことと追加の請求をしないことを盛り込みました。妊娠をめぐるトラブルは、後になって「費用が足りなかった」「精神的な苦痛に対する慰謝料を払ってほしい」といった形で再び問題になることがあります。そのため、一回で清算する内容の書面を残しておくことが重要です。
同種のご相談をお考えの方へ
交際相手やパパ活の相手から妊娠を告げられ、養育費や手術費用、慰謝料などを求められている場合は、ご自身で金額を約束してしまう前に、弁護士へご相談いただくことをおすすめします。早い段階で窓口を弁護士に移すことで、相手方との対立を深めずに、必要な費用の負担と後日のトラブル防止の両方に取り組める場合があります。
弁護士法人若井綜合法律事務所では、男女間のトラブルに関するご相談を池袋と新橋の事務所でお受けしています。請求を受けて対応に迷っている方も、相手方との話し合いがうまく進まずお困りの方も、どうぞお気軽にお問い合わせください。


