上海の知財訴訟件数(2011年)
プロシード国際特許商標事務所の鈴木康介です。
2019年3月18日に交付された技術輸出入管理条例の改正の内容です。
「第三者の権利侵害に関する保証義務」や、
「技術輸入契約の有効期間内に、改良した技術は改良した側に帰属する」などの規定がなくなりました。
具体的な改正内容は、以下の通りです。
旧第24条
技術輸入契約の譲渡人は、自分が提供した技術の適法な所有者であり、又は譲渡、使用許諾をする権利を有する者であることを保証しなければならない。
技術輸入契約の譲受人が契約に従って譲渡人の技術を使用した結果、第三者に権利侵害で告訴された場合、直ちに譲渡人に通知しなければならない。譲渡人は通知を受けた後、譲受人と協力し、譲受人が受ける不利益を排除しなければならない。
技術輸入契約の譲受人が契約に従って譲渡人が提供した技術を使用した結果、他人の合法的権益を侵害する場合、その責任は譲渡人が負う。
新第24条
技術輸入契約の譲渡人は、自分が提供した技術の適法な所有者であり、又は譲渡、使用許諾をする権利を有する者であることを保証しなければならない。
技術輸入契約の譲受人が契約に従って譲渡人の技術を使用した結果、第三者に権利侵害で告訴された場合、直ちに譲渡人に通知しなければならない。譲渡人は通知を受けた後、譲受人と協力し、譲受人が受ける不利益を排除しなければならない。
旧第27条
技術輸入契約の有効期間内に、改良した技術は改良した側に帰属する。
旧第27条は、改正後は、削除されました。
旧第29条
技術輸入契約には以下に掲げる制限的条項を含めてはならない。
(1)譲受人に技術輸入に必須ではない付帯条件を求めること。必須ではない技術、原材料、製品、設備又はサービスの購入を含む。
(2)譲受人に特許権の有効期間が満了し又は特許権が無効宣告された技術について許諾使用料の支払い又は関連義務の履行を求めること。
(3)譲受人が譲渡人に提供された技術を改良し、又は改良した技術の使用を制限すること。
(4)譲受人にその他の供給先から譲渡人が提供した技術に類似する又は競合する技術の取得を制限すること。
(5)譲受人に原材料、部品、製品又は設備の購入ルート又は供給先を不合理に制限すること。
(6)譲受人に製品の生産高、品種又は販売価格を不合理に制限すること。
(7)譲受人に輸入した技術を駆使し、生産した製品の輸出ルートを不合理に制限すること。
旧29条は、削除されました。
旧41条
国務院外経貿主管部門は本条例第40条に規定した書類を受領した日より3労働日以内に、技術輸出契約について登録をし、技術輸出契約登録証を付与しなければならない。
旧41条は、新39条となり、以下のように改正されました。
国務院外経貿主管部門は本条例第38条に規定した書類を受領した日より3労働日以内に、技術輸出契約について登録をし、技術輸出契約登録証を付与しなければならない。
旧24条、旧27条、旧29条などは、海外企業に対して不利なライセンス規制となっていました。
海外企業にとって、2019年度の改正は不利益が解消されると考えます。
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弁理士 鈴木康介(特定侵害訴訟代理権付記)
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