中国ドメイン事件の判例その3 中国商標
プロシード国際特許商標事務所の鈴木康介です。
中国のドメインの事件で、ドメインネーム及びウェブサイトの類似性を根拠にして、不正競争行為の成立を認めた判例です。
<事実関係>
1.2001年に甲社は、19floor.netのドメインネームを登録し、数年後、このウェブサイト及びフォーラムは、比較的高い知名度を得ました。
2.2005年に乙は、19floor.comのドメインネームを登録し、ウェブサイト及びフォーラムを運営している。
3.両方のウェブサイトのベースカラーは緑で、カラム構成も似ていて、ユーザが2つのサイトを誤認するという事態が発生していました。
<判決>
1.乙は、19floor.comのドメインネームを破棄せよ。
2.乙は、甲社に6万元(約75万円)の損害賠償をせよ。
<コメント>
本件は、ドメインネームだけでなく、サイトの構成、内容、ベースカラーなどが類似していたこともあり、反不正当競争法の第2条、民法通則4条が適用されました。
中国法では、ドメインネーム権というものは、ありませんが、ドメインネームに関連する司法解釈によって一定の保護があります。
ドメインネームに関連する侵害事件は、中級人民法院が管轄になります。
また、被告のドメインネームまたはその主要部分が、原告の登録された中国商標やドメイン名などと同一または類似で、公衆の誤解を十分に招く場合等には、不正競争を構成していると認定されます。
<中国ドメイン(CNドメイン)の参考関連記事>
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○中国ドメイン事件の判例3
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