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鍼灸ツボの話

谷津吉美

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テーマ:秘伝のツボ (東洋の知恵)




鍼灸のツボ 「光明」

 令和2年がスタートしました。2月22日には、西暦でも和暦でも2が並びますね。翌日の23日は、天皇陛下が還暦を迎えられます。今年の干支は庚子(かのえね)です。庚か子が入っているツボがあればよかったのですが、奇穴の「子宮」以外にはありません。ツボの本をめくっていたら、承という字の中に、子があるように見えました。「子」は小さい子供を描いた象形文字で、上の部分は頭を横棒は両手を描いているそうです。漢字の部首は『子』です。「承」は丞(じょう)から。丞は人のひざまずいた形を表した文字卩(せつ)から変化した了が入っていて、落とし穴に落ちた人を両手で助け上げる形だそうです。「承」の部首は『手』です。子と承は関係がなかったのですが、今回は「承」が入っているツボを紹介します。「承(しょう)」は承る、受けることです。
 「承」が入っているツボですが、8個もありました。「承光」「承扶」「承筋」「承山」そして「承漿」「承霊」「承泣」「承満」です。最初の4つは膀胱経のツボです。「承扶(しょうふ)」「承筋(しょうきん)」「承山(しょうざん)」は下肢の後面、太腿の付け根からふくらはぎにかけてあります。体重を受け止めていることを意味しています。「承光(しょうこう)」は、頭にあります。天の光をここで受けるため、または眼疾患を治し、視力を改善して病人に光明(こうみょう…あかるい見通し・希望)をもたらすので、こう名づけられたといいます。前髪際の上方2.5寸(1寸は親指の幅)、前正中線の外方1.5寸なので、目頭くらいのラインで生え際から指4本の幅(3寸)の少し手前のところにあります。主治は、視覚不鮮明、鼻閉、多量の鼻汁、めまい、頭痛、嘔吐、胸部煩悶感です。眼疾患には「行間(こうかん)」・「光明(こうめい)」を配穴します。「行間」は第1と第2趾の間、みずかきがはじまるところ、「光明」は外くるぶしの上5寸のところにあります。それぞれ2つある 「承光」「行間」「光明」でみなさんに光明(こうみょう)がもたらされる1年でありますように。

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谷津吉美
専門家

谷津吉美(薬剤師)

有限会社むつごろう薬局

漢方医学を専門に23年。不妊症をはじめ各種女性の悩み・アレルギー・皮膚病・自律神経失調症などの症状に、深い知識で丁寧に対応。また静岡県立高校の進路指導講演会や不妊専門雑誌などで漢方薬を広めています。

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