弱った胃腸に
皆さんこんにちは。
暑くジメジメした季節の始まりです。汗は不快ですが、体の毒素を出してくれます。水分補給に気を付けながら朝食前の15分の運動で汗を流すとよいと思います。ついでに休日のお昼寝30分もお忘れなく。
さて、私は2018年東邦大学薬学部の漢方講義も終わり、少しホッとしています。今年も充実した時間を過ごせました。小池教授、李准教授をはじめ生薬教室の皆様方には深く感謝しています。ありがとうございます。今回は、その講義の中から抜粋した「血行障害から起こる体調不良」についてお話をさせて頂きます。よろしくお願い致します。
めぐっていることが健康の秘訣
水はけの悪い畑では作物が育たないように、自然界は常に循環を望んでいます。もちろん私たちの体も同じで、血流が滞ると病気になってしまいます。これを東洋医学では瘀血(おけつ)と呼びます。また、気が滞ることを気滞と言い、喉の辺りに何か異物があって咳払いしてもなかなか取れません。よく食道ガンではないかと心配してしまうのですが、そこには何もありません。水が滞ると水毒と言ってむくみや、めまい、頭痛の症状が起こります。この3つの中で特に気を付けなければならないのは、血液のめぐりが悪くなる事です。お腹に溜まったヘドロのような瘀血は、生理不順、生理痛、子宮筋腫、卵巣嚢腫、不妊症などの婦人科の病気に留まらず、鼻炎、喘息、肝炎、胃炎、動脈硬化、アトピー性皮膚炎、果てはガンに至るまで限りなく悪さをします。 瘀血は生理異常、 産後の無理、打撲、手術などが原因となるだけでなくストレス、運動不足、便秘、肝炎や胃炎の出す毒素、環境の汚染、食物の添加物、農薬、保存料までがヘドロのもとになります。
この、「気・血・水」がいつも同じリズムで体をめぐり、自然治癒力が強化されて、体内の排毒力が高まることが、健康の秘訣になると東洋医学は教えてくれています。