氣は長く、心は丸く、腹立てず、人は大きく、吾は小さく
孤独を知ること
話は変わりますが、青山学院大学教授の榊原英資さんの著書の一部に興味深い内容を見つけました。少し書いてみますね。
『欧米においては、「大人になる」とは「孤独を知る」ということです。欧米人は「孤独に耐えられる」ということも大人の条件と考えます。一人でいることを気にしないとか、一人でものを考えられる人は大人だ、という価値観があるのです。彼らは親から自立して生活し、そうしたことを肌で知っていくのです。』『日本人には、子供から大人になるプロセスがなく、概して、子供がただ年をとって大人になるのです。どういう人が大人かというイメージも希薄でしょう。』
欧米と文化的差異がある今の私たち日本人の感覚では受入れ難い話かもしれませんが、とても大切なものがあると感じました。孤独を知ることは、自分と向き合えるようになるということではないでしょうか。孤独に耐えられるとしっかりとした自分の考えを持てるようになり、他人に意見を言えるようになれる。相手に対して自分の胸の思いを出した後はスッキリしますよね。これは漢方医学的に体内の毒素が外に出ると健康になるという考えに近いものがあります。内の気持ちを外に出して頭が空っぽになると元気が戻ってくるはずです。手前味噌になりますが「孤独を知る」ことは「人に感謝する」気持ちも湧いてくると思うのです。このことは以前柔道からも教わりました。