充電式バッテリーを内蔵したデバイスや機器の正しい使い方と寿命を延ばす5つの方法
パソコンの古さがわからない為に起きている事
●パソコンが最近どうも遅いなと感じるようになると、「そろそろ買い替え時期かな?」と思うかもしれません。そんな場合、選択肢として以下のようなことを考えるのではないでしょうか。
1.OSを新しくしたりメモリやストレージ容量を増やすなど、パソコンのアップグレードで延命措置を行う
2.思い切ってパソコンを買い替える
3.とりあえずメンテナンスだけ行って様子を見る
●どの判断が一番合っているのか、その基準としてほとんどの人はパソコンの古さで判断しようとするかもしれません。古さなら、買って何年目かということで素人でも判断は簡単です。しかし、その判断で本当に間違いはないのでしょうか?
●なぜそんなことを言うのかというと、買ってから5年で古いと思う人がいる一方で、まだ5年しか経っていないと思う人もいます。人によってその判断基準は違うことがあるからです。また、5年落ちの中古パソコンを買ってから2年目で「2年しか使っていない」というのは間違いで、そういう場合は7年目になります。このように人それぞれに感じ方も基準も違うのでパソコンの古さの判断基準を間違えることがあります。
●パソコンの古さの指標があやふやになると、まだ使えるものでも人に譲ったり廃棄処分してしまったり、逆に古すぎてどうしようもないPCにお金をかけて容量アップやアップグレードしようとしたりします。延命措置のつもりが逆に無駄な出費になってしまうこともあります。自己判断では様々な"掛け違い"を起こすことがあるのです。
●私がパソコンの事を説明するのに良く自動車で例えることがあります。自動的は日常使用する機械としてパソコンに非常に似ている側面があります。そこで、パソコンの古さについての考え方をわかりやすく車を例にして説明してみます。
5~7年でモデルチェンジの車、パソコンは約1~2年!
●自動車は大体5~7年前後でフルモデルチェンジが行われます。その間で数度のマイナーチェンジも行われます。
●ところがパソコンは1~2年前後でフルモデルチェンジをします。その間でマイナーチェンジのようなものも行います。CPUは特に新規格への移行が早く、今日の最新PCがあっという間に明日の型落ち品になってしまいます。
●自動車の約5~7年のモデルチェンジに比べ、パソコンではそれが1~2年!ということはざっくりというと発売から10年以上経過したパソコンはおよそ40年前の自動車に相当する古さという計算です。
●40年前の車というと、現在では旧車と言うカテゴリでビンテージカーとして博物館などに置いてあったりする古さです。
●今のPCはベンチマークなど数値データ上の性能比較で、10年前のものより50~100倍のパフォーマンスを実際に叩きだしますのでこの話は決して荒唐無稽な話ではありません。
●ですから、発売後5年のパソコンは車で言えば約15~20年、3年目のパソコンでも車で言うと約10年以上ということになり、車なら確実に買換えの時期です。
●ということは3年目のパソコンは買換えの時期ということなのでしょうか?
減価償却資産の耐用年数はパソコンで4年
●実際に企業などではパソコン端末のリース期間は3~5年が多く、本体ごと入れ替えてしまいますのであながちこの考え方は間違っていないようです。下記は国税庁の資料ですが、そこにも主な減価償却資産の耐用年数はパソコンでは「4年」と出ています。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/pdf/2100_01.pdf
●しかし、これは機械的な寿命というわけではなく減価償却等の会計上の問題です。機器的には設計上の安全率というものがあるはずなので実際の寿命年数に直結するわけではなく、現実ではもっと長いでしょう。
ITサポートの現場経験から考える古さの判断基準
●では、購入後5年目のパソコンは実際にはどう考えたらいいのでしょうか? サポートエンジニアとしてのこれまでの経験を通してみた判断基準で考えてみます。実は、パソコンの故障発生率が高くなるのが5年前後以降と言われています。特にバッテリーとHDDが寿命を迎えてしまいます。一旦ここでメンテナンスや診断をして改善し、問題なければ継続利用は可能です。性能面で時代とマッチするかどうかで判断した場合でも、5~8年ならまだ大丈夫です。
●しかし8年目以降、特に10年を過ぎたPCは手入れでどうにかなるというものではなく、OSのサポート終了の問題が出てきたり、絶対的なパフォーマンス不足もありますから快適に使いながら延命するのは厳しいでしょう。
●ということで、最初に挙げた選択肢はどのような場合に適しているかをまとめてみました。
1.OSを新しくしたりメモリやストレージ容量を増やすなど、パソコンのアップグレードで延命措置を行う場合
※出荷後5~8年目のパソコンであればアップグレードに耐えられます。壊れるまで使いたい場合はPC寿命を全うさせることも可能です。
2.思い切ってパソコンを買い替える場合
※出荷後10年前後であれば総体的に買い替え時期が来ていると判断しましょう。故障の確率も高く、パフォーマンス的にも最新のIT環境に追いつかない場面が出てきます。お金をかけてアップグレードするのは無駄になる可能性があります。
3.とりあえずメンテナンスだけ行って様子を見る
※あまり費用をかけずにメンテナンスだけでなんとか乗り切る方針でも良いですが、動作の遅さなどは改善されない可能性が高くなります。
以下のコラムも同時に参考にしてください。
パソコンが古いと何がどういけないのか、その主な理由と対応策
https://mbp-japan.com/saga/pc-pro/column/5111790/
パソコンが突然故障?修理か買替えかをどう判断したらいいのか、サポートエンジニア的方法と考え方
https://mbp-japan.com/saga/pc-pro/column/5089404/
「Windows導入支援」
九州インターワークス
http://www.kumin.ne.jp/kiw/vista.htm