リチウムイオンバッテリーの寿命が機器の寿命に?5つの対策で長持ちさせる方法

古賀竜一

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テーマ:機器と端末の管理と保守

年数を重ねた機器は内蔵バッテリーも危機に?

先日、「WALKMANの電源を入れてもすぐ切れてしまうのですが直せますか?」という相談がありました。

「前日からずっと充電していたので、充電不足ではないと思う」とのことでした。

早速ヒヤリングを始め、使い始めてからどのくらい経つのかなどを確認しました。

・使用年数・・・約3年
・充電頻度・・・ほぼ毎日
・最近の使用可能時間・・・かなり短くなっていた
・満充電までの時間・・・以前より長くなっていた

という状態でした。

以前のコラムでも触れましたが、私は過去に充電制御回路の自作や検証を行っていた経験があります。そのため、バッテリーの挙動からある程度状態を推測できます。

今回の症状から考えられる原因は、「内蔵バッテリーの劣化」です。

充電式リチウムイオン電池には寿命がある

スマホ、タブレット、音楽プレーヤー、ノートパソコンなど、多くの携帯機器にはリチウムイオン二次電池が使用されています。

「二次電池」とは繰り返し充電して使える電池のことです。反対に、アルカリ乾電池のように充電できないものは「一次電池」と呼ばれます。

二次電池には主に以下のような種類があります。

・ニッカド電池
・ニッケル水素電池
・リチウムイオン電池

種類によってそれぞれ特有の性質があり、特性も異なりますが、共通しているのは「使用とともに劣化する」という点です。

リチウムイオン電池は非常に高性能ですが、永久に使えるわけではありません。

一般的には数百~1000回程度の充放電を繰り返すうちに徐々に容量が低下していき、多くの製品では「新品時容量の約80%程度まで低下した状態」が寿命の目安とされています。

今回のWALKMANは約3年間ほぼ毎日充電していたとのことでしたので、単純計算でもかなり多くの充電を繰り返していたことになります。

この機種のメーカー仕様表を見てみると、充放電回数は約500回前後とされています。冒頭のご相談内容(毎日1回×3年=約1,095回)では、すでに基準の2倍以上も働いてくれたことになります。

その結果、

・すぐ電源が落ちる
・使用時間が短い
・満充電まで時間がかかる

といった典型的な劣化症状が出ていたのです。

なぜ充電池は劣化するのか

電池は化学反応によって電気を取り出しています。

しかし、その化学反応を繰り返すうちに内部の材料や電極が少しずつ劣化していきます。

最初は元気だったバッテリーも、長年使い続けることで内部が消耗し、性能が落ちていくのです。

つまり、現在使われている充電式機器のバッテリーはすべて「消耗品」です。

バッテリーの寿命が即、その機器の寿命になる場合も

電池の寿命が来ても、バッテリーさえ交換すれば機器は使い続けられます。

しかし最近のデバイスは、ユーザーが自分で電池交換できない「バッテリー内蔵型」がほとんどです。

メーカー修理に出すと交換費用が高額だったり、古い機器だと部品の保有期間が過ぎていて修理を受け付けてもらえないこともあります。

中には、設計そのものがバッテリー交換を前提としていない機器もあります。

つまり、バッテリーの寿命が、そのまま機器自体の寿命になってしまうケースが多いのです。

特に古い携帯プレーヤーやタブレットでは、バッテリー交換より買い替えを選ぶケースも少なくありません。

スマホやノートパソコンも例外ではなく、長期間使えば必ずバッテリー寿命は訪れます。

そのため、日頃の使い方が機器寿命に大きく影響します。

ネットの「互換バッテリー」や自己交換のリスク


ここで一つ、重要な注意点があります。

インターネット上では「交換用」「互換品」として販売されているバッテリーも数多く見られます。

それなら自分で交換を・・という人も多く、ネットでもその武勇伝が語られている場合があります。

バッテリー交換の難易度が高い機器や、そもそもユーザーによる交換を前提としていない機器を自分で分解して交換しようとするケースです。

しかし、これらには注意が必要です。

互換バッテリーの中には品質管理や安全性が不明な製品も存在しており、保護回路や電気的仕様の違いによって異常発熱や膨張、発煙、発火などのリスクが発生する可能性があります。

さらに、交換を前提としていない機器を無理に分解した場合、内部部品やバッテリーそのものを損傷してしまう危険もあります。

特にリチウムイオン電池は強い衝撃や変形、内部短絡に弱く、扱いを誤ると重大事故につながる場合があります。

そのため、これらを自分で行う場合は「完全に自己責任」となる覚悟が必要です。

安全面や機器の法律的な規制(技適など)の観点からも、基本的にはメーカーや信頼できる正規修理業者へ依頼することを強くお勧めします。

内蔵バッテリーの寿命を延ばす5つの方法

今時のリチウムイオン充電機器は、バッテリーの寿命がその機器の寿命も左右する場合があるということがわかりました。

そこで、少しでもその機器を長く愛用するために、以下の5つの使用方法でバッテリー寿命を少しでも長持ちさせましょう。

1. 高温環境に放置しない

リチウムイオン電池は熱に弱い性質があります。
特に夏場の自動車内など高温環境への放置は、劣化を大きく早める原因になります。

2. 満充電のまま長期間放置しない

100%充電状態で長期間放置すると、バッテリーへの負担が大きくなります。
長期間保管する場合は、40?60%程度の残量が理想的とされています。

3. 過放電を繰り返さない

残量0%付近まで毎回使い切る運用は、バッテリーへの負担になります。
一般的には15?25%程度で充電を始めるほうがバッテリーに優しいとされています。

4. 頻繁な高負荷・発熱状態を避ける

充電しながら高負荷ゲームや動画編集などを行うと、本体温度が上昇しやすくなります。
熱はバッテリー劣化を進める大きな原因です。

5. 機器のシステムを最新状態に保つ

スマホやパソコンでは、システム更新によって電力制御や充電制御が改善されることがあります。
最新アップデートを適用することで、消費電力や発熱が改善される場合もあります。


以上、バッテリーの使い方を参考にすれば、機器をより長く快適に使うことにつながります。

筆者実績:http://www.kumin.ne.jp/kiw/#ss

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古賀竜一(システムエンジニア)

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ITのユーザーサポートの現場で実際に問題を解決しながら、ITの最新の状況とその問題点を追及している専門家です。多様で複雑になってきたITのことをユーザーにわかりやすく丁寧にお伝えします。

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