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メーカー製パソコンは標準仕様では快適じゃない!ユーザーが自分でできるオプション適用の判断方法

2014年11月2日 公開 / 2022年8月23日更新

テーマ:機器と端末の管理と保守

コラムカテゴリ:くらし

コラムキーワード: ITマネジメントパソコントラブルパソコン修理

安くても基本構成のままでは容量不足


●パソコンがすごくおそいので異常ではないか診断して欲しい・・という依頼が良くあります。そのような相談のほとんどはパソコンの異常ではなく、購入した当時の標準メモリ容量のままで使用していることが原因になっています。

●最近では、通販モデル、格安中古パソコン、「パソコンをお譲りします」という慈善事業を装った販売形態で拡散している高額な中古PCなどが、少ないメモリやストレージ容量のまま出回っています。

●そのようなパソコンが実際にサポート依頼で持ち込まれてくることがありますが、少ない容量のせいで遅い、動かないと言った問題を起こしています。

●格安パソコンやバリューモデルパソコンがなぜ安いのかというとメモリやストレージ標準搭載量が最低限になっているからです。容量を少なくすることでコスト削減になるので販売価格も下げることができます。

●PCメーカーのWeb通販の場合はまず基本構成があり、価格は非常に安く設定されています。思わず安い!と飛びつきそうになりますがメモリやストレージ容量は最低限の仕様になっています。

●例えば、CPUはCeleronでメモリは4GB、HDDはSSD120GB、画面はFWXGA(フルワイドXGA)1,366×768などと、本当に最小限の仕様です。確かにそのような構成のパソコンは驚くほど安いですが、故障しているのかと驚くほど遅いのも確か。

●仕様はオプションで変更が可能になっていますので、もっと性能アップさせたい場合はオプション設定で変更を加えていくことになります。ところが、出来上がった仕様での表示価格を見て仰天してしまうことになります。

●ですから、本当に必要な部分をオプションで変更してできるだけ快適なパソコンにする必要があります。または、自分で換装や増設できるのであれば基本構成に近い形で購入後、自身で作業すればメーカーオプション構成より安価になります。

●少なくとも押さえておきたいのはメモリ容量とストレージ容量、それに画面サイズです。メモリは8GB以上、16GB推奨、ストレージはSSDで256GB以上、画面サイズはフルHD(1,920x1,080)としておくと、通常の作業では快適でしょう。

●真っ先にCPUを上位のものにして選ぶ方がいますが余程予算がある場合以外は、はっきり言って優先順位が間違っています。CPUは、特に動画、画像編集やCADなどを使うことがなければ上位のものでなくても遅さは感じないと思います。




メーカーオプションについての考え方

●そのような快適でない状態の基本構成のままのパソコンを購入してしまった場合には、メモリの増設やストレージ容量のアップ、換装などをお勧めしています。その際に「メーカーがそれ(標準値)で大丈夫ということで売っていたのだから足りないというのはおかしい。」と言われたことがあります。

●確かに言っている事はわかりますが、足りないものは足りないとはっきりお伝えしています。メーカーといっても常にどの製品も快適にサクサク動作する爽快なものを約束して売っているわけではありません。

参考記事:Microsoftのシステム要件とは、とりあえずインストールができるという条件です
http://www.kumin.ne.jp/kiw/vista.htm

●基本的にメモリ増設やHDD容量アップ、SSD化というのはオプション扱いです。これは自動車でも住宅でも今ではおなじみの販売形態です。性能をアップしたりより快適性を求めるのなら別売りの「オプション」を購入する必要があります。初めから満足のいく仕様のグレードもあるかもしれませんがそれだけ高価です。

●パソコンも、メモリ容量を標準量からオプションであとから増量できるようになっているものもあって、必要と思ったらユーザー自身で選択、対応しないといけません。

標準仕様から変更する場合は規格に注意する

●パソコンのメモリ増設やHDD,SSD換装、またはCPU換装などを行う際には、気を付けなければならない点があります。それは、対応規格です。特にメモリには様々な種類がありますので単にスロットに挿せばいいというわけにはいきません。対応帯域や電力設計などメモリの規格仕様を良く調べて購入する必要があります。

●HDDや光学ドライブの場合も、厚さに種類がありますので気を付ける必要があります。最悪の場合は物理的に取り付けられない場合があります。

●メーカー製パソコンのCPUの場合、機種専用設計になっていたり、基板に直付けになっている場合があります。基本的には換装は不可だと思っておいたほうが良いでしょう。

●例えば、CeleronからCoreへ換装した場合、スロットへの装着や起動には問題ないかもしれません。しかし、放熱設計が異なりますので冷却に問題が出て安定稼働は難しくなることがあります。

●ネットなどで事前に事例などを詳しく調べて仕様や規格さえ間違わなければ、意外に簡単なことで改善や改良が可能なこともあります。

●製品やサービスにただ不満をぶつけるだけでは問題は解決しません。自分が使用する製品に対する知識や使用法はメーカーや販売者任せでなく自身でも理解、対応できるように努めましょう。

●もし、自信がないとか、難しいと感じたら失敗する前に是非専門家に相談してください。

九州インターワークス 注目のページ
「パソコンの安定化対策」
http://www.kumin.ne.jp/kiw/antei.htm

この記事を書いたプロ

古賀竜一

コンピューターサポートのプロ

古賀竜一(九州インターワークス)

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