超高齢化社会と企業経営
こんにちは、司法書士佐井惠子です。
平成24年1月12日日本経済新聞朝刊の春秋で、「ねつい仕事」という言葉を知りました。
粘り強い、綿密でねちこいという意味だそうです。
春秋の記事はこちら。
(http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A96889DE1E5EBE6E3E6E7E2E3E0E2E3E0E2E3E09F9FEAE2E2E3?n_cid=DSANY001)
江戸と大阪の大工仕事を比べた例え話だそうです。
「人の目の届かぬところも手を抜かず、そこまでやるか、というほど念を入れる。
大工ばかりではない、そんな仕事ぶりが、脈々と受け継がれてきたのが、上方ではなかったか。」と。
昔の文化財の建物は、例えば、屋根裏まで綺麗に始末がしてあったり、
テーラードスーツの仕立ても、見えないところも綺麗に処理していて、
後世の職人が、その仕事のち密さを見て、感心をするという話をよく聞きます。
手間を惜しまない、そういう仕事っぷりを見習いたいと思っていました。
仕事をさせていただく以上、後々まで喜んでいただける仕事をしたいと思っています。
例えば、ご依頼の際に耳にする言葉は、「役員変更登記をお願いします。」でも、
役員報酬についての取り決めの有無や、その額を決めているなら、
それをお尋ねして、議事録に載せています。
後々、税務署に指摘を受けても、困ることのないように。
それは、ご依頼人の「言葉にならないご依頼」だと思うからです。
例えば、定款変更議案があった場合には、変更事項を反映させた定款を作成してお渡ししています。
定款は、一から入力するのに手間暇がかかります。
登記簿を変えるだけでは、仕事が終わったことにはなりません。
ご依頼人には、「当社には、定款はありません。」等と言って、
銀行や関係先から、コンプライアンスへの取り組みが遅れていると思われることのないように。
それは、「言葉にならないご依頼」になると思うからです。
ぱっと見て、誰でも分かる登記事項を変更するだけではなく、
いざ何かがあった時に、役に立ったと言っていただける仕事のことを、
私なりに「ねつい仕事」と理解し、共感しました。
司法書士佐井惠子
http://sai-shihou.jp