古代地図と軟弱地盤
地震が発生したのが原因であり、天災は免責対象だと云われた
インターネットで住宅の杭について相談が寄せられました。
ハウスメーカーで建てた家で、べた基礎の下に40本弱の杭が打ち込まれているはずなのに、地震で地盤が崩れて基礎がむき出しになった状態で、あるはずの杭が見当たらないとの事でした。
ハウスメーカーのリフォーム担当者に確認すると、調査らしい調査もせずに、「地震の影響で杭が無くなってしまった。地震は天災なので免責対象です。」と云われたそうです。
柱状改良であれば、地滑り等で基礎が移動する場合があり、基礎の下に改良杭が乗っていないとかなら、理論上はあり得ますが、杭の場合、基礎と一体化して施工しますので、基礎の下に杭が無い事はあり得ません。
それは、元々杭を入れる必要が無い場所か、手抜きされて杭が入っていなかったのかのどちらかです。
ネット上の相談だったので、具体的な資料を見て判断したわけではありませんが、ハウスメーカーの地震の影響で杭が無くなってしまった。と云うのはどうにも解せない回答です。ハウスメーカーのどの様な立場の人が言われたのかも分かりませんが、仮に技術者であるとすれば、あまりにもお粗末な回答です。
天災における免責条項を振りかざして、居丈高に弊社に責任はないと言い切る前に、調査を行い、その結果を建築主に報告すべきではないでしょうか。仮に設計図書で指示されている部位に杭が無いのであれば、天災ではなく、免責対象でもなく、契約不履行又は詐欺です。
当然、建築主は第三者に調査を依頼されるでしょう。もしも、工事に過失があった場合、このハウスメーカーは法定で争うのでしょうか。ハウスメーカーのテレビから受けるブランド力や、良さそうに見えるCMのイメージからは、かけ離れた対応ぶりに唖然としています。