古代地図と軟弱地盤
J-shis Mapって何??
同じ強度の建物でも、地盤が強いか弱いかで建物の壊れ方が変わります。固い地盤は振動周期が短く木造の様な固有震動周期の長い建物では共振せず、被害を最小に抑える事が出来ます。
逆に軟弱な地盤は震動周期が長く、且つ波紋の様に何度も揺れが続きますので、木造の様な固有震動周期の長い建物は共振して大きく揺さぶられてしまい、倒壊に至る可能性があります。
その為建築の専門家は、地盤の強度を注視するようになりました。個別には敷地内の地盤調査で地盤の強弱を把握するのですが、その前段階として現場付近の地盤の強弱を知る事により建築計画の参考にしています。その付近の地盤の強弱を知る為にプロが活用しているのがJ-shis Mapです。
固有震動周期とは?
それぞれの物体に必ず存在する振動周期で、一定の力を周期的に加え続けると僅かな力でも揺らせる事が出来る周期です。
身近な存在ではブランコが固有震動周期を利用した遊び道具で、僅かな力を周期的に加える事により大きく揺らす事が出来ます。建物にも固有震動周期があり、柔らかな建物は周期が長く、固い建物は周期が短いとされています。
J-shis Mapの見方
地盤の強弱を知るには表層地盤を調べます。上欄に表層地盤のタグがありますので、そこをタッチします。
そこで調べたい場所を拡大して行きます。場所が特定できるとそこをWクリックを何度か繰り返すとそこの色が変わります。
色が変わると左の方にサブウィンドウが開きます。
このサブウィンドウの一番下に書かれてある「地盤増幅率(Vs=400~地表)」に注目してください。そこに現れている数値が地盤の柔らかさを示しています。数値が1以下であれば良好は地盤です。数値が2以上であれば軟弱地盤となります。
ごく簡単に云えば、2の地盤は1の地盤より倍揺れると云う事です。
Vsは工学的基盤と云いまして、地震波が秒速400mで伝わる(これは固い良い地盤を意味している)地盤です。
この増幅率は工学的基盤から地表までの地盤がどの程度軟弱であるのかを示した数値です。