Q値の方がUA値よりより体感に近い値を示している。
エコな家を造る為に色々な製品やグッズが商品化されていますが、エコには二つのエコがあります。
一つはエコロジー。環境に負荷を掛けない家造りです。光熱費を抑えてそれでも暖かい・涼しい家にする事を目指します。
もう一つはエコノミー。家計に負荷を掛けないお財布に優しい家造りです。幾ら光熱費を抑えても、抑える装置そのもおが高価であれば、エコな住宅とは云えません。高価な設備を投入するには資金が必要で、資金を獲得するまでに、間接的に環境に負荷を掛けている為です。
お金を掛けずに環境に優しい家を造るには、どうすれば良いのでしょうか。
1、間取りの工夫。
温度変化の少ない家を造ろうと思えば、熱が出入りする部分の面積を出来るだけ抑える事です。自然界で熱の出入りが最も少ないカタチは球体です。中の空間の大きさ(気積)と比較して表面積が最も少なくなります。ただし建築に向いたカタチとは云えませんので、半円球の家が最も熱損失の少ない家であると云えます。エスキモーの家が半円球なのはそれなりの意味があると云う事です。しかし、これも曲線を多用しますので、一般の建築には向きません。建築で曲線を多用するという事は直線で構成する家の1.5〜2倍は高いものになる為です。常識的に考えれば、サイコロの様な形状の家が最も安価でエコな家と云えます。
2、熱の逃げ道を探す。
断熱材は色々なモノが開発されています。数字で性能が表現出来る分野の問題ですので、熱損失係数を調べれば直ぐに優劣がつきます。断熱材は壁・屋根・床に使用しますが、熱の最も大きく出入りする部位は窓です。高価な断熱材を使用して僅かに性能を向上させても、窓を一つ余分に付ければ性能に差が無くなってしまいます。窓の大きさに気を遣い、余計な開口や開口面積を減らす事に努力すれば、エコな家になります。
3、気密性能を上げる。
最近の家は、合板で家全体を覆いますので、昔の家に比べて気密性能は格段に向上しています。隙間風を抑えるのと、耐震性を増す為に構造用合板は重宝します。もう一つ気を使って部屋の中同士や壁と天井の間の空気の流通を止めればもっと気密性能が向上します。高価の装置は必要ありません。間柱の切れ端やゴミとして捨てる材料で、壁と天井の間を遮断してやれば良いのです。