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福味健治

建築主の思いを形にする注文住宅の専門家

福味健治(ふくみけんじ) / 一級建築士

岡田一級建築士事務所

コラム

陽の長さと住い

2012年10月31日

テーマ:【エコ住宅】

コラムカテゴリ:住宅・建物

陽が大分短くなって来ました。太陽高度が低く家の奥深くまで日が差し込むようになって来ました。日向ぼっこには絶好のシーズンです。

夏場は陽射しが高くなります。正午近くに最も太陽高度が高くなります。これを「南中」と呼びます。庇の長さや軒の出は「南中」を基準に考えます。大阪付近の北緯は概ね36度です。北回帰線が23度程度ですので13度の差が出来ます。それを直角(90度)から引いてやると夏至の南中時の太陽高度77度が求まります。77度は間隔的には殆ど垂直です。真南に面する建物が殆ど無い為少し庇を出してやると家の中に陽は差し込みません。
冬場はその逆になります。北緯36度に南回帰線の南緯23度を足してやると59度の差となります。同じく直角から59度を引いてやると31度が求まります。冬至の12時頃、1:2:√3の直角三角形の1を縦にして太陽に向けてやると殆ど影が出ない状態となります。別な云い方をすれば、2mの窓があると陽射しは2x1.732=3.46mまで差し込む事になります。

真夏には殆ど入り込まない陽射しも、冬場には想像以上に部屋の中を明るくしてくれます。断熱性能の良い家は陽射しの恩恵だけで、日中を暖かく過ごす事が出来ます。
エコな生活を心掛ければ、この太陽の恵みを上手に取り込む事が必要になります。

家造りの際には、敷地の持つ特性を良く確認して、自然と寄り添う家造りをしませんか?

この記事を書いたプロ

福味健治

建築主の思いを形にする注文住宅の専門家

福味健治(岡田一級建築士事務所)

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