「社員と共に作り上げる」と感じる機会に【就業規則のタイトル付けのポイント3】(第3回/全3回)

神野沙樹

神野沙樹

テーマ:いきいき職場づくり(組織活性など)

※今回のコラムは全3回で
【プロジェクト型で進める働き方改革・就業規則づくり(9)】
「就業規則のタイトル付け3つのポイント」についてお伝えしております

(第1回)「就業規則」は「就業規則」でなくてもよい 【就業規則のタイトル付けのポイント1】
(第2回)「自分たちのワクワク感がそこにあるか」 【就業規則のタイトル付けのポイント2】
(第3回)「社員と共に作り上げる」と感じる機会に 【就業規則のタイトル付けのポイント3】



たくさんのプロジェクトを見てきて、「たかがタイトル、されどタイトル」だと感じています。

私たちは労働法関連の資料をたくさん見ていますが、
以前まで国が出している説明資料はこんな内容でした。

「改正●●法について」

それが、最近出された資料では

「年5日の有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説」というタイトルが付いていました。

もちろん、実務上必要な方は、どんなタイトルであれ資料を開くことでしょう。
しかし、「どうしても必要というわけではない方」は、
「改正●●法」と言われたところでピンとこず、開くことは少ないと思います。

さらに、資料の作成側としても
「改正●●法について」と名付けた冊子より、
タイトルに「わかりやすい解説」というキーワードが入っていた方が

「このタイトルにするのだから、わかりやすいものを作りたい」という意思が働くことでしょう。

これは、就業規則でも言えることです。

「就業規則」と名付けた冊子であれば、
国が出しているお堅い雛形が書かれてあっても違和感はありません。

しかし、「私たちの働き方」「プロフェッショナルサービスへの道」
「●●(社名)プライド」「トリセツ」などというタイトルがついている冊子であれば、
中身ももっと興味を持てる内容になるはずです。

何より、「ちょっと見てみようかな」と思う方が増えるはずです。
それは言い換えれば「自分たちの働き方に興味を持っている人」が増えている証拠です。

たかがタイトル、されどタイトル。

自分たちの目指す姿や大切にする価値観、
特徴をあらわすようなタイトルを考えてみてはいかがでしょうか。

「共に作り上げた」という印象につながる、大切な一つの過程です。

■まとめ


今回は、プロジェクトで作成を進めてきた就業規則の「タイトル決め」について見てきました。

ポイントは次の通りです。
・就業規則というタイトルでなければならないという決まりはない
・タイトル付けのポイントは「自分たちのワクワク感があるか」
・何も言わなくても(意図しなくても)その会社らしいタイトルが出てくる
・興味深いタイトルは、開く人(興味を持つ人)が増えるとともに、
 内容の精度が高まる効果がある

なお、タイトルは奇抜なものである必要はありません。
また、キャッチフレーズのようなかっこよさも必要はありません。

むしろ「自分たちがどう感じるか」が大切です。

なぜなら「自分たちらしさ」を表すことができ、
興味を持つ人が増えればそれで役割は十分果たせるのですから。

会議室を飛び出す、お酒を飲みながら、コーヒーを飲んで雑談しながら、自然の中に行く…
ぜひ、みなさんなりに「自由に発想」してみてくださいね。

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※今回のコラムは全3回で
【プロジェクト型で進める働き方改革・就業規則づくり(9)】
「就業規則のタイトル付け3つのポイント」についてお伝えしました

(第1回)「就業規則」は「就業規則」でなくてもよい 【就業規則のタイトル付けのポイント1】
(第2回)「自分たちのワクワク感がそこにあるか」 【就業規則のタイトル付けのポイント2】
(第3回)「社員と共に作り上げる」と感じる機会に 【就業規則のタイトル付けのポイント3】
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神野沙樹
専門家

神野沙樹(社会保険労務士)

株式会社Niesul(ニースル社労士事務所併設)

経営者様、社員のみなさん自身による「就業規則」や「評価制度」づくりをサポートする社会保険労務士。第三者の立場として「制度づくり+人づくり」を促し、真にイキイキとした職場づくりを提案します。

神野沙樹プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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