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神野沙樹

「活き生き組織」をともに作る社会保険労務士

神野沙樹(かみのさき) / 社会保険労務士

株式会社Niesul(ニースル社労士事務所併設)

コラム

【ストレスチェック2】本人が受診を拒否しました。強制的に受診させる対策はあるのでしょうか?

2014年9月18日 公開 / 2014年9月27日更新

テーマ:メンタルヘルスに関すること

コラムカテゴリ:ビジネス

コラムキーワード: メンタルヘルス 対策

【ストレスチェック2】本人が受診を拒否しました。強制的に受診させる対策はあるのでしょうか?

このご質問は、定期健康診断のときも同様に寄せられる質問のひとつ。
答えは「強制的に受診させる対策」はありません。

誤解の無いようにお伝えしておくと、「対策はない」というのは、あくまでも「法律で受診が義務付けられていることはない」ということです。

実は、法律案を決めていたとき、「労働者は受診しなければならない」という受診を義務付ける条文も盛り込まれていたそうです。
しかし、最終的にこの条文は無くなりました。


本人が受診を拒否したら会社はそのまま放っておいていいの?


いいえ、そんなことはありません。
会社としては、働く従業員の健康状態を知っておき、対策を講じなければならないからです。

本人が受診を拒否したから放っておいた
 ↓
メンタルヘルス不全になった
 ↓
本人が受診を拒否したのだから、会社に何の責任もない

ということになならないのです。


拒否された場合はどうすればよいのでしょうか?

ここから先は、「法律論を超えた話」です。

あとは、従業員に納得してもらうしかありません。
それは、無理にでも受けさせるというより、「従業員と向き合う」ということです。

・会社は健康状態を知っておく義務があること
・いつまでも元気に働いてほしいと思っていて、そのために必要であること
を伝えるとともに、日ごろからの信頼関係を築いておく必要があると思います。

法律で解決できることと、出来ないこと…
出来ないことについては、「真摯に向き合う」。残念ながらこれしかありません。

「北風と太陽」という童話でもあるように、「無理やり」何かをさせようとしても、相手は意固地になるだけ。
目的、理由をしっかりと伝えることが大切だと私は思います。


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