飲食業界における労務トラブル事例
大手引越し会社で働く社員ら37人が会社に対して残業代の支払いや事故の弁償金の返還などを求めた労働紛争において、2月13日、中央労働委員会で和解が成立しました。会社側が法令を遵守し、解決金を支払うことなどを約束して、約3年間続いた紛争にやっと決着がついた形です。
この事件については新聞やテレビで何度も報道されており、ご存知の方も多いでしょう。
ユニオン(社外の労働組合)に加入して会社と交渉しようとした社員に対して報復人事をおこなったり、「罪状」と書かれた紙に名前と顔写真を載せて見せしめのように社内各所に貼り出すなど、会社の対応がセンセーショナルに報道されました。
もともと労働基準法を守れていないという指摘を受けた時点で、違法な点を改めるなど適切な対応をとっていればここまで大きな問題になることはなかったでしょう。
この会社の対応は、労働組合に対して絶対にやってはいけない対応の見本とも言えるものでした。企業側が冷静さを失って、感情的に執拗な嫌がらせをしたことで問題をこじれさせてしまったと言えます。