「囲い込み」で損をする?業者の不正を見抜く3つの方法

重村裕一

重村裕一

テーマ:不動産業者選び

囲い込みという言葉を聞いたことはありますか?マンションや一戸建てを売りに出したのに「なかなか買い手が見つからない」と感じたとき、その裏に業者側の問題が潜んでいることがあります。

①「囲い込み」とは何か

囲い込みとは、売却を依頼された不動産業者が自社で買い手も見つけようとするあまり、他の業者からの購入希望者を意図的に締め出す行為です。

具体的には、レインズ(不動産流通標準情報システム)には登録したように見せかけながら、他社から「内覧を申し込みたい」と問い合わせが来ても「商談中です」「売主が断っています」と断ってしまいます。実際にはそんな話は売主には伝わっていません。

結果として、市場には出ているはずなのに買い手の選択肢が狭まり、長期間売れ残るか、値引きを迫られることになります。

②なぜ業者は囲い込みをするのか

理由は仲介手数料の仕組みにあります。

売却依頼を受けた業者(元付け業者)が自社で買い主も見つければ、売主・買主の双方から手数料を受け取る「両手取引」が成立します。仲介手数料の上限は売買価格の3%+6万円(税別)ですから、3000万円の物件なら約96万円×2=約192万円が一社に入る計算です。

この収益上のインセンティブが、囲い込みという行為を生む背景です。宅建業法第31条の誠実義務に抵触するグレーな行為ですが、発見が難しいのが現実です。

③見抜くための3つの確認ポイント

【レインズ登録証明書を受け取る】

専任媒介・専属専任媒介契約を結んだ場合、業者にはレインズへの登録義務があります(専任は契約から7日以内、専属専任は5日以内)。登録後に発行される「登録証明書」の番号で、売主自身がレインズのプラットフォームにアクセスして掲載状況を確認できます。「証明書を発行してください」と必ず依頼しましょう。

【第三者にテスト問い合わせをしてもらう】

信頼できる知人や別の業者に頼み、そのマンションに「興味があります」と問い合わせてもらう方法があります。「商談中です」「売主が断っています」という返答があったにもかかわらず、あなたには何も報告がなかった場合は囲い込みを強く疑ってください。

【活動報告書の中身を精査する】

専任系の媒介契約では2週間に1回以上の活動報告義務があります。「問い合わせ件数:0件」が続くようなら、価格・広告・業者の動きのいずれかに問題があります。件数だけでなく、どこからどんな問い合わせがあったか、内覧申し込みがあったかどうかまで確認してください。

まとめ

囲い込みを完全に防ぐことは難しいですが、売主側が知識を持って関与することで抑止力になります。レインズ登録の確認、活動報告の精査、そして場合によっては契約解除という選択肢も持っておくことが大切です。

大切な不動産の売却で損をしないためにも、業者任せにしすぎず、適切な距離感で関与していただくことをお勧めします。ご不安な点は、ぜひお気軽にご相談ください。

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重村裕一
専門家

重村裕一(宅地建物取引士)

株式会社クレアクロス

大阪で相続不動産の売却・活用に悩むならご相談ください。IT企業出身の異色キャリアを持ち「不動産で損する人をなくしたい」という信念のもと、相続・売買・賃貸・投資まで不動産全般を一貫サポートします。

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