赤ちゃんが自分の手を舐めるためには努力が必要
■ やる気がないからしない?
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赤ちゃんが寝返りをするくらいの月齢になってもなかなか寝返りをしない、あるいはする気が
なさそうに見えて、心配しているという相談を受けることがあります。
寝返りに限らずなのですが、なかなかしない・動かない赤ちゃんを見て、
「この子はする気がないんです」と決めつけて相談に来られる方は多いです。
しない・動かないことの理由が欲しいのかもしれませんが、「する気がない」赤ちゃんはいません。
もし、やる気が出ないのであれば、それは「できない(ことが分かっている)からしない」
のかもしれません。
まだ寝返りができない頃の赤ちゃんは、頭の向きを変えたり、手足を動かすことはできますが、
寝ている状態で居心地が悪くてもからだの向きを変えることができません。
自分でできないのですから誰かにしてもらおうと泣いて自分の要望を訴えます。
抱っこをしてもらうとそれで満足する場合はぐずらなくなります。
■ できることが楽しいから何度もチャレンジ
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でも、寝かされていても動いているうちに横向きになれたり、寝返りのコツが分かり、
きっかけがつかめるようになると、何とかして寝返ろうと何度も何度もチャレンジを
繰り返します。
できる気がするからできるまで試行錯誤をするのです。
もし、できる気がしなければ「やってみよう!」という気持ちも見られず、特に居心地が
悪くなければその状態に満足しているかもしれません。
そんな赤ちゃんのことを「する気がない」と見ているのです。
この「できる気がしない」赤ちゃんは、生まれてからたったの数カ月ですが、
からだを動かすことの機会がとても少なく、寝返るためのからだの準備ができていない
ケースが非常に多いのです。
■ 寝返る前の準備として
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寝返りは生まれてから今までで、初めて自分でできる移動動作です。
そのためには十分な準備が必要です。
例えば、両脚を持ち上げ、お尻も床から浮かせることができるくらいに、からだの前側の筋肉を
しっかりと使うことができること。
股関節も膝も曲がり、からだを小さくし、足を持って遊ぶしぐさも見かけるようになっています。
反対に、足を床に打ち付けたり、膝をピンッと伸ばしたり、脚全体を突っ張って、
からだ全体を伸ばすことや反り返らすことが多いと、寝返り動作のための準備はできていません。
赤ちゃんの様子を、丸く小さくなっているか、伸びて突っ張っているのかでみると
分かりやすいでしょう。
これらには抱き方や抱っこ紐も影響しているので、このような様子が見られたら
早めにからだが上手く動かせるように促してあげる必要があります。
どのようにしたらいいかは赤ちゃんの様子によって異なりますので、少しでも気になることが
ある方はお早めにご相談ください。
★ 赤ちゃんの発達についての相談をお受けしています。
気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。
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