からだの使い方が分からない子ども@親子で姿勢改善アクティブ・コンディショニング教室
前回のコラムを読んでいただいた方は、その後「座る」姿勢を
意識されたのではないでしょうか。
特に、『骨盤』の傾きが重要でしたね。
椅子の座面に対して『骨盤』が後ろに倒れていると、
背骨は後ろに丸くなります。
椅子に座る際、座面に乗せるお尻の位置や背もたれを使うか使わないかも
姿勢に関係してきます。
① 浅めに(座面の前の方に)お尻を下ろす
② 深めに(座面の後ろの方に)お尻を下ろす
③ 背もたれに背中をつける
④ 背もたれには背中をつけない
この①~④の組み合わせで考えてみましょう。
ア.①×③ 浅目に座って、背もたれにもたれる
イ.①×④ 浅目に座って、背もたれにもたれない
ウ.②×③ 深めに座って、背もたれにもたれる
エ.②×④ 深めに座って、背もたれにもたれない
今、椅子に座っている方はどれに近い座り方をされていますか。
実際にア~エの座り方をしていただくと分かりやすいので、
試してみてください。
『骨盤』が後ろに倒れやすい座り方は、一番は「ア」です。
浅めに腰かけているので、背もたれまでは距離があります。
その状態でもたれようとすると、からだを後ろに倒すので、
『骨盤』も後ろに倒れます。
では、背もたれにもたれなければ『骨盤』が後ろに倒れないのでしょうか。
「イ」の浅めに座ってもたれない、「ウ」の深めに座ってもたれない場合を
考えてみましょう。
いずれも背中を背もたれに預けないので、『骨盤』の傾きは固定されません。
『骨盤』を後ろに倒すか、垂直に起こすかは自由自在です。
どう座るかを決めているのは、無意識の中でのからだの感覚ではないでしょうか。
「楽だから」という感覚。
その座り方が見た目には「猫背」でも、「楽」と感じる、あるいは、
その他の座り方は「しんどい・きつい・つらい」と感じるなら、
「楽」な座り方を無意識に続けるでしょう。
本来、私たちのからだは楽に、軽く、しなやかに動かせるように創られています。
本来の状態からかけ離れるほど、動きづらくなります。
だからその状態での「楽」と感じるところを見つけ、
かけ離れた姿勢や動きをあたりまえのものと認識してしまうのです。
それを繰り返せば、いつの間にか本来のからだを忘れてしまい、
動きづらいことがあたりまえになっています。
『姿勢』は、自分で気づきにくいこともあります。
どこをを見るのか、何を感じるのか、自分のからだを客観的に見たり、
意識をすることで、いくらでも早期に調えることはできるのです。
普段は、ア~エのどれで座りますか。
その時の『骨盤』の傾きはどうなっていますか。
その座り方は「楽」ですか。
お子さんの座り方はどうでしょうか。
子どもは大人を見て真似ることで学習します。
家での大人の座り方を真似しているかもしれませんね。