子どもの姿勢に影響する生活様式
前回のコラムでは、お子さんの学校での姿勢について考えていただきました。
実際にお子さんに尋ねてみましたか。
その結果はいかがでしたか。
「思ったほど悪くはなかった」
「はっきりしたことは分からなかった」
「家とはちょっと違った姿勢だった」
「やっぱりそんな姿勢・・・」
「そんな格好で座ってるの?!」
「そんな行儀の悪いことしてるとは知らなかった」
家庭で見る姿と学校での実際(子どもから聞いた)の姿と、
大きな差はなかった方もいらっしゃるでしょう。
反対に思ってもみなかった格好をしていることをお子さんの口から聞いて、
ショックを受けた方もいませんか。
まさか、うちの子が・・・
うちはそんなことはないと思っていたのに・・・
それが現実なのです。
今まで知らなかっただけなのです。
お子さんから聞いた姿勢はすべてではないと思います。
質問に対して答えただけで、その他の場面や動きに関しては
まだまだ見えていないことがたくさんあると思われた方が良いでしょう。
その中のひとつ、実際に見たことをご紹介します。
授業の始まりは必ず挨拶から始めます。
私は体育の授業を担当していますので、挨拶は立って行います。
体育委員が号令をかけます。
「姿勢を正して、礼!」
しかし、やり直しをすることがよくあります。
私が子どもの頃は「気をつけ、礼」と云っていました。
みなさんの学生時代の「気をつけ」の姿勢は覚えていますか。
きっと足を揃えて立っていましたよね。
両足の踵をくっつけて、つま先を開いて立つ。
そんなこと今更なぜ?と思われるかもしれませんが、
この「気をつけ」の立ち方ができていません。
両足は開いている
片足に体重を乗せている
片方の膝が曲がっている
当然、体をどちらかに傾けたままで立っています
これは「姿勢を正して」いるとはいえないのです。
生徒に聞いてみました。
「楽な姿勢はどんな立ち方ですか?」
みなさんはどのように立ちますか。
生徒が見せてくれた立ち方は、先ほどの始まりの挨拶の時の傾いた姿勢でした。
両足を揃えて、膝を伸ばして、まっすぐ立つことは、
「しんどい」
「きつい」
と言います。
大人はあたりまえのように思う「立つ」という姿勢、
つまり、膝を伸ばしてまっすぐ立っている姿勢、
あなたのお子さんはどのように立っているでしょうか。